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ひとりごと〜リターンズ〜
不知火
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2001年05月30日(水)
おさななじみ

日付変更線をこえたころ、私は友人の家にいた。
北海道から実家に帰って数時間。

前々から「実家に帰ってきたら遊びに来い」と言っていた
幼馴染の大西君の家に向かう。
その手にもつのは北海道土産の生チョコ。

いまどきはあまり白い恋人ははやらないらしい。
流行らないと言うほどでもないけれど、みんなそろそろ飽きてきたそうな。
そんなわけで生チョコをいくつか買ってきた。
しかし常温では4〜5時間しかもたないらしく、
実家と近所の友達だけの土産にした。

近所の友達=大西君である。

家に行ってみると大西君は夕食(こんな時間に!)の最中であった。
彼も大学から家が遠く、しかも研究室の都合で結構遅くなるらしい。
疲れているところ悪いかなーと思いながらもお邪魔した。

いや、しかしこの男も結構思ったことをはっきり言うやつなので、
実際にはあまり遠慮する必要はない。
「今日これから遊びに行っていい?」と聞いて
彼が「いいよ」といえばそれでOKなのだ。
邪魔になれば「悪いけどそろそろ帰ってくれる?」と言う。
小学校のときからそうだった。

「なんで北海道なんか行ってきたん」
それはね・・・。
そういえば彼と就職活動についてはあまり話していなかった。
同時に、彼の将来設計についても聞いていなかった。

とりあえず研究室に残る。
その後博士号をとるか、修士で就職するかはまだ分からない。
らしい。

小さなころから知っている友人だが、
中学から学校が別々になりあう機会は減っていった。
しかしそれでも年に何回かは必ず会う。
私には珍しく小さなときから長続きしている貴重な友人だ。

話すことはいくらでもある。
調子に乗って話しまくっていたら時計は1時半を回っていた。
大西君は浅い眠りに入っていた。

どうやら、眠いのに無理して話に付き合ってくれていたらしい。
目の下のクマがそう語っている。
彼にも無理ができるようになったらしい。
大人になったもんだ。

「じゃ、帰るわ。ていうかんなとこで寝たら風邪引くぞ。」

なんて言って、
私も帰ったらまたいつもどおりそこら辺に転がって寝てしまった。

起きたのは、夕方。
どうやら疲れがたまっているのは私も同じらしい。