| 2008年03月04日(火) |
『僕のピアノコンチェルト』 |
「神童」と呼ばれる天才児ヴィトス。 初めて買ったおもちゃのピアノで「ハッピー・バースデー」を弾きこなし、幼稚園で地球温暖化について語り、お遊戯そっちのけで辞書を読みふける日々。 IQは高すぎて計測不能だった。 そんなヴィトスに両親は輝かしい未来を夢見ていた。 ヴィトスに高い教育を受けさせるために仕事を始めた母に代わり、ベビーシッターのイザベルが雇われた。 嫌がるヴィトスだが、やがてイザベルに淡い恋心を抱き、英才教育を受けていることへの反発が始まった。。。
少年が主人公という事で、どことなく『リトルダンサー』に雰囲気が似ているところがあり、私好みの作品でした。
ヴィトスを演じた2人の少年が素晴らしい。 (幼少期と少年期と2人の子役が演じています) その非凡な才能を限りなく発揮する場面と、苦悩する場面と、どちらも生き生きしていた。
そして、ヴィトスが唯一、心のよりどころとするお祖父ちゃんを演じるのがブルーノ・ガンツ。 『ヒトラー最後の12日間』の時とは全然違って(当たり前だ…ヒトラーなわけない!)田舎町にのんびり気ままに暮らすお祖父ちゃんを好演していました。 お祖父ちゃんとヴィトスの場面はけっこう多く、重要な役なんだけど、ただ優しいだけじゃなく、いつまでも夢を追っているようなお祖父ちゃんで、常に現実を見つめるヴィトスのパパとママとの対比も良かったです。
私は子供がいないので、実体験としての「親の心」というのは分かりません。 でも、劇中で描かれているような「我が子を天才への道へ!」と、狂ったように情熱を傾ける両親の気持ちは分からなくもない。 それは、例え平凡な子供だとしても、親ならば誰しも感じる部分じゃないのかなぁ?と思います。
私自身、3歳からピアノ、小1から習字、小2からそろばん、小6から進学塾、、、オンパレードで通いました。 ほとんど自分の意思で「やりたい」と始めた習い事だったので、「やらされている」感はなかったけど、ピアノに関しては、母はかなりスパルタだった記憶があります。 でも、ピアニストになるわけでもなく、大人になれば、ただの平凡な人。 たいていこんなもんです。
子供が生まれる前は、よく「五体満足なら…」と言うけど、人はいつから欲が出てくるようになるんだろうなぁ…。
昔からある古い映画館が(シネコンに対抗して?)2週間単位で、ミニシアター系を上映する方向になったみたい。 田舎は上映作品が少なく、2つあるシネコンは両方共、TOHOという最悪な環境なので、私としては嬉しい限り。
♪BGM♪〜『EXILE LOVE』by:EXILE
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■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『バンテージ・ポイント』 『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956』
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