*DIARY*

2001年06月06日(水) ビッグドリームin2001

愛とじょーねつのプロD埼玉編〜ラウンド1〜

なんだかいい雰囲気になった啓介とキョーコ。
だが不穏なエンジン音が鳴り響く。「この音は……」顔を上げる啓介。
暗闇の中、ハチロクレビンから降り立つその男の正体は……。
「……お前、確か以前赤城で……」
「んなこたぁどーでもいい。お前の横にいんの、俺の元カノなんだけど」
あっさりとそう言う渉を前に、啓介の表情が変わる。
「キョーコー。何やってんだよー。お前が急に家出てっちまったから、俺今死にそうになってバイトしてんだよ。早く帰ってこいよー(←ヒモだったらしい)」
「てめ……女の金に頼ってたのかよ!?最悪だな!(正義漢ブルジョワーズ発言)ちょっと顔貸しやがれ!」
「んだと……。人の女に手ェ出してんじゃねーぞ(奥義・即ギレ)」
突然、キョーコをめぐって男達の熱き戦いが始る!

ギャンギャンいー音響かせて夜の峠を疾走する2台!
「チッ……フラフラ走りやがって……。キョドってんじゃねーよ!」
「……群馬エリア恐るべし。しびれまくるぜ。世の中にはスゲー奴がいる。意外と俺達ァ……気があうかもなァ!(テレパシー送信中)」
「ざけんなァ……! 見せてやるぜ、高橋涼介直伝の本物の最速理論を!(テレパシー受信失敗)」
「俺のモチベーションめちゃめちゃ高ぇぜ! アドレナリンぶちまけて孕ましてやるぜ!」
「……これだからハチロク乗りって奴ぁ……」

互いに一歩も引かず、2台は気迫のドライビングで最終コーナーに飛びこむ!
だが、突然後方から鋭いロータリーエンジン音が!
「何やってんだァ……!」
……どこかで聞いた台詞だ!とても懐かしい……。
「ちんたら走ってっから、追いついちまったじゃねえかァァァァ!!!」
有り得ないスピードで迫ってくる真紅のFD!
突然の事に度肝を抜かれたふたり。コーナーインのタイミングに僅かなブランクが生まれる!そんな2台を嘲笑うかのように、キョーコのFDが鮮やかなラインで2台を抜き去って行った……。

「悪いけど私よりノロい男にキョーミないの」
髪を鬱陶しげにかきあげながら、そんな捨て台詞を残し、キョーコは闇の中に消えた。
「……オレは……女に負けたのか……!?…
しかもあんなにあっさり…
ショックを隠し切れない啓介だったが、それは渉も同じだ。
俯くふたりの間をまるで慰めるかのように優しい風が吹き抜けていく。
---------自分は負けた。自分より速い奴がいた。
打ちのめされたふたりは同時に顔を上げていた。目と目が合う。
「……こんな夜もあるさ。……気晴らしに行かねえか? ここいら地元だから、いい子いる店たくさん知ってるぜ」
「……ああ。そうすっか……」

そうしてふたりは泡の国へと旅立つのであった。

今夜、ふたりが失ったものは大きい。だが、それを補って余りある何かを手に入れたのも事実だ。
……そう、友情という名の、男達の熱き絆を……。



誰か私を止めて下さい……。
渉さん再登場を勝手に信じて盛りあがってるカワイソーな私を……。


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じゅんや