NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 私の教室へようこそ

 みなさんいろんな商売に就いていらっしゃると思います。そして商売柄の視点というものがみについてしまったりすると思います。

 レストランで働いているとどうしても、カトラリーの磨き具合が気になってしまったり。
 研究職(特に、文系)をしていると、小説を読んでいても出典とか、作者のプロフィールが気になってしまったり。
 研究職(理系)をしていると、フランケンシュタイを作る研究室で、緑色の液体がぽこぽこしていたりするのが、「ありえない」とかつっこんでしまったり。
 メーカーにつとめているとどうしても、原価が気になってしまったり。
 金融業界に勤めていると、のどかな牧場をみていても、「乳牛って減価償却するわけ?」とか気になってしまったり。
 広告業界に勤めていると、CMをみていても、監督当てごっこをしてみたり。
 SEをしていると、きたメールのヘッダーまで確認して発信元のサーバー名とかみてほくそえんでみたり。(友人の実話w)
 キャバ嬢のスカウトをする商売をしてると道を歩く女の子全てに値段を付けてしまったり(友人の実話w)


 とまあ、いろいろあるかと思います。私がいままで携わった仕事で一番多いのが講師なんですが、この大学でも秋学期は週に三回ほど講義を持つことになったわけです。この商売をしていて、身に付いた癖は、何でも知ってるふりをすることでしょうか?(笑)他には、普段友達と話していても、たまに、客いじりをする司会者の気分にたまたまなることでしょうか?  ま、商売柄癖というのはあるものです。

 教壇にたつということは、ある種エンタテインメントで、いろいろキャラを演じるわけですよ。適切に演じられればコンテンツは関係ないともいっていい。するとプライベートな私と違う場合も往々にしてあるわけです。普段、ひきこもりだし、人見知りするし、にこにこしたくないし、英語しゃべりたくないし・・・。ところがイサカではそうもいかず。この商売の困ったことは、すべて一対多という関係なために、多勢に無勢。あの人たち(客であり、生徒たち)は、私に説明する機会も与えず色々決めつけるわけですよ。


 ちょっと、漫画の話をすれば、あいつはヲタクだとか。同僚の先生の話をすれば、その人しか友達がいない、とか。スポーツジムでみかけただけで、私はダイエット中だとか。タイ人の女の子たちへの質問が異様に簡単で、にこにこしていて、日々の成績が常に10点満点中9以上しか与えられていないことを持って絶対東南アジア系女の子には、成績プレミアがついているとか。(ま、それは本当なんだけどね)


 1対多の関係というのはひどいものです。みんなでどんどん決めつけて、私には説明する機会も与えられない。因果な商売だなと思いました。最近、もっとひどいことが・・・。フェイスブック(アメリカ版mixi)に私のファンクラブコミュニティが作られていた。そこで延々と談義を。今日の授業のスライド使い回しだよね?とか、今日はあいつジャケットきていたけど、就職面接なんかな?ところであいつ何歳だっけ?とか・・・。聞き捨てならないのが、「今度kiyoの部屋でパーティするんだが、いつがいいかな?」ってみんなでスケジュール調整している。まったく聞いていない。アメリカのティーンエイジャーたちはずるい。

 でも、考えてみれば私も同じことをしている。


↑エンピツ投票ボタン
My追加


2007年12月03日(月)
初日 最新 目次 MAIL HOME


My追加