にのらの日記

2008年06月29日(日) なつのなごりの




THE LAST ROSE OF SUMMER

グラウンドの陽炎を見ると
喉の裏からこみ上げてくる感情の固まりを吐き出せずに
しゃがみたくなる身体を支えるのが精一杯で、足は自然遠のいた


「おれは、準さんの夏を簡単に終わらせたりはしないよ」

だから、早く、一緒に



そういう利央に
和さんたちの時間をとめてしまったオレは
どうしても向きあうことができなくて
うしろから目をふさいだ

はじめて会った時には、少し怖いと思った目だ。


いまではそれがきれいなことも知っている
利央の全部がきれいなことも知っている


視界をうばわれた利央はすこしだけ驚いて肩を動かしたけれど、
なにもいわなかった。黙って、すこしだけ、遠慮がちに俺の胸に
背中を預けてきた。でもそれは、触れて、すぐ、離れた。
もっと触れて欲しいと思ったけれど、そうはならなかった。

利央がなにも言わないのは言葉を知らない馬鹿だからじゃない
利央は勉強が出来ないかわりに言葉をたくさん知っていた
不器用に傷つけることしか知らない、俺よりたくさん
舌の上で、利央が神様からもらった言葉は優しく踊った
目はいつも言葉とおなじ色の光でキラキラと踊った

利央がいつでもまっすぐ誤魔化さないのは
後ろめたいことだということすら
頭に浮かばないくらい
俺のことを
好きだからだ

初めて触れた時の手の冷たさを今でも覚えている
さっきまで飲んでたパックのミルクの水滴で
冷たいだけだと言い聞かせた

初めてキスしたときに、オレから舌をねじ込んだ
口の中はさっき噛み砕いた氷のせいで冷えていると思った

唇だけが妙に熱かったことだけ、未だに言い訳が思い浮かばない



早々に夏を終えたグラウンドには
まだ陽炎が立つ

暑さで飽和した脳みその奥で
いつもあの日の絶望が
未だに俺を縛り付ける

それを思い出し、強く押さえてしまったせいで
利央の両目から涙が流れた

強く押さえたから涙が出ているだけだと思いたかったオレは
押し付ける指に力を入れた
目玉が指の下でギョロリと動いて瞼が震えた

頬に当たる利央の髪も震えていた
力を抜かないオレが怖かったのだと思うことにした

利央の何もオレは欲しがってはならない
涙も血の流れも筋肉のしなやかさも成長途中の

健やかな、美しい、暖かい、眩しい

そういったものを
オレで消滅させるのが怖かったからだ

利央はオレの手のひらの下でおとなしく
痛いとも止めてとも言ってくれない

ただ、

「準さんが好きだよ」

そう言って
オレが健やかな美しさの息の根を止めてしまったことを
何度も何度も

何度も何度も何度も何度も

オレに

突きつけてくるだけだった






にのらです。
ハマイズとタジハナに行ったつもりが、買った本の8割が利準で
慄きました。

久々の東京はやっぱり楽しかったです!!
5月からこっち、たまりにたまったパトスが全開でした。
ねえさん、カルマちゃん、お付き合いくださってありがとう〜!!
カルマちゃん(美少女にも程がある)、おお振り読んでね!!!
(利央コスなんてどうかちら・・・デヘヘ!)

ライカさま、ことりさま
・・・にのら、挙動不審で変な事を言っていたとしか思えない
のですが、大丈夫でしたでしょうか・・・!すいません・・・。
お話できてとっても嬉しかったです!タジハナ頑張って
くださいね!コトリさま、また準太語りできたらいいですね!エヘヘ!
準太好きに出会えて、興奮してやっぱり変な子ですいませんでした。
同士がなかなかいなくって・・・。

さて、戦利品を読み漁ります。




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