世界一美味いチョコは神戸一番館のリンゴチョコかと思うのですが、 そんなことも織り交ぜつつ、8粒目のチョコに抗う気力も無く、 今日はもう緋の目を見なさそうな昔のファイルを貼ってみる。 ミナミセンゴクも好きだ・・と思う。でも跡部が邪魔をするの・・。
緋の目じゃねえよ。日の目だ、日の目。クラピーかっつの。 にのら、クラピーとレオリオがハンターに戻ってきたらまた ハンターしちゃう。クラレオでレオクラ。
と、こないだハンターの4巻を読みながら思った。 なんか4巻好きなのよね。
今日もいつもの脳天気
好きで背中に飛びつくんじゃない 好きだから背中に飛びつくんだ
「けーんちゃん!」
「グエ」と、相手がむせるような強さで首っ玉にしがみつく 15才のナイーブな年頃の男に対するガキの衝動的な行動は いつも少年南の顔を顰めさせた
「オマエ待ってたせいで一本遅れたよ」
千石が地味な行事が好きではないことと長時間座っていられない事は 先刻承知の南である。講堂で成果発表のある時は部長を押しのけて ちゃっかり舞台で校長から賞状を受け取ったりしているくせに、 もらった賞状は南が受け取るまでに必ずどこか汚したり曲げたり してしまう。
他校試合に行くために乗った電車の切符はどう見ても 100%改札を通れなくなるくらい折れてしまっている (にも関わらず一回も改札で引っかけたことはない。無駄なラッキーだ) 特に南が近くにいると、なにかやらかさないといけないという 余計な義務感にでも苛まれれるのか何かしら南に迷惑をかけ、 尻拭いをさせる。
東方が模試で来れないと言って来たとき、たまたま横で 聞いていたのが千石でなかったら、南だってあえて大切な抽選会に 手のかかる千石を誘ったりはしなかった。 嬉しそうに走ってきて、公衆の面前でしがみついてきた千石に 手におえない羞恥とうっとおしさを感じながら、 南は千石を誘ったことを早々に後悔し始めていた。
晴天だった。 自他とも問わない不評な山吹中の夏服だったが、3年も着ていると そんなにおかしいとは思わなくなった。 むしろもう3年はこれを着ないといけないことの方が当事者には憂鬱だ。
でも今日は暑い。広い襟元に入ってくる初夏の風のおかげで 珍妙な制服がかえって涼しく見えるんじゃないかと南は思った。
千石のおかげで電車一本遅れ、更に玄関口で他校と話していたために ギリギリで入った会場には、すでに沢山の学生服が溢れかえっている。 すでに後ろの席は埋まってしまっていたので南は呆けている千石の襟首を つまんで前から3列目に腰を下ろした。
千石は相変わらず落着かない。
見知った顔も多かった。 先程まで話していた青学の手塚や大石は自分達より少し後ろで 座りかたも何処かキチンと真面目である。
生意気な不動峰の2年も、橘のとなりでおとなしくしている。
周囲の空気をピリつかせながら、6列ほど後ろには氷帝がいた。 部長の跡部は相変わらずイヤミな冷笑を崩さない。 どうもさっきからこちらを伺っているような視線を感じるが。
「千石、後ろに氷帝来てる」
そこにきて、南は千石の様子がおかしいのに気が付いた だらしなく首だけを背もたれに預けて、仏頂面で脚を投げ出して 行儀が悪い。夏服の襟元に顎まで埋めて伏せ勝ちな目蓋を神経質に 痙攣させた。態度がでかくなり目を伏せるのは千石の居心地悪いときの癖だ。
どうも原因は、周りから聞こえてくる聞こえよがしの噂話にあるようだ。
「(選抜の千石だ)」 「(こないだ負けた?)」 「(相手が脚痙攣してたやつ?)」 「(しかも2年らしいぜ)」
「(千石が脚怪我させたってヤツ?)」
噂は尾ひれが付くから面白い。 千石が青学の桃城に有利な立場でありながら負けたという情報は 千石を良く思っていない人間には格好の餌だった。 千石は深く付き合わない人間には好かれない。 亜久津の悪評で下がった山吹のイメージもあいまって、 実力はあるが態度が爽やかではないので試合の後で逆恨み されることもしばしばだ。
千石はそういう噂を飄々とかわしているようにみせて、 実は収拾が付けられなくて南にあたることもままあった。 千石は単純な言葉で南を傷つけたし、南も黙っていなかった。 ただ、ダブルスと違って1人で責任を背負い込まなければ ならない分、多少の気遣いは見せてやったし、決定的な言葉で 意外と脆い千石を傷つけるようなことだけはしなかったつもりだ。
負け試合を揶揄する言葉はいつもの負け惜しみよりの言葉よりも 確実に千石を傷つけているのを知っていたが、千石のことで南が 他校生と揉め事を起こすなんて、世界で一番彼のプライドを 傷付けることも知っていたので、南はだらしなく座っている千石の 襟首を持ち上げて、普通に座らせる。堂々としてりゃあいいんだ。
「あんま気にすんなよ」
千石は南の慰めには言い訳や余計事を言わずいつも素直だった。 タレ目の奥に少しだけ不安を見せた後、口の端を上げて慰めに応えた。
その遥か6列後ろで、それを笑えない男がいた。
跡部の顔に冷笑はない。
落着かない様子で千石が入って来たとき、その軽い動揺の理由を 跡部は瞬時に推察した。あの試合の後、間を置かず流れた噂は 試合した当人達の気持ちをまったく無視したままに尾ひれすら 身に纏いながら瞬く間に広まった。
山吹の部員達は千石を囲って負けたなりにいい試合であったと喝采を 送ったが、そんなものは負けた者にとっては、ましてプライドの高い 千石にとっては大した救いにはならない。
千石は笑っていたが落ち込んでいた。 跡部はそれを最初に慰めた。 強烈な敗北感に見舞われたことのない、負けるものの気持ちを汲めない と思っていた自分が生まれて始めて慰めに行った。千石を思うと自然 脚は動いたし、誰よりも早く千石の気持ちを汲んで慰めたという行為は 明らかに自分の自負となって残っていた。
千石は自分の腕の中で情けない汚れた顔で確かに泣いた。 今でも腫れた頬や涙でこわばった皮膚の、しっかりとした感触が 残ってる。
跡部は山吹が嫌いである。 千石が自分から意識を反らすとき、大抵彼は部のことを考えていた。 自分の事をどう言われても大して気にも留めないあの千石が、 部員の中傷にはごく自然に反応を示した。
ここまで。ダラダラとここまでで抽選も始まっていないのをみると、 ものすっご壮大なストーリーであったのではないかと思われる。 よく似たマンガを描いていた覚えもあるが・・・?
まあ、ここまで。 こんなとこで油を売っている暇ないのに・・・! 逃避してしまった。
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