今日の昼過ぎ、静かな部屋の中、座椅子に坐り心地良い読書。 その最中、部屋の隅で「カリカリカリッ」と云う音が聞こえてきました。 僕の部屋には以前から鼠が住着いているので「また鼠か」と思ったのですが、よく考えてみるといつも鼠の囓る音が聞こえるのは天井からなので、おかしいと気付きました。 そして、音のする方をじっと見ていると…。 積重ねられた雑誌の隙間から這出るようにゴキが。ゴキが。ゴキが(リフレイン)。 然もかなりでかい大親分級のが。 びっくりして一瞬挙措が止まりつつも素速く殺虫スプレーを手に持ち構える。 「うりゃっ」と噴射。 「死んでたまるか」と逃げるゴキ。 「死ねっ」とさらに噴射しつつ追込む。 「ひえっ」とゴキ。 「まだ死なんか」と僕。 「あう……」とゴキ。 「おりゃっおりゃっ」と。 「………」 絶命するゴキ。 ふうと安堵の溜息を吐くも、その死骸の処理に困る。 あのカサカサした触感を思出すと、ティシューでつまむのも憚られる(幼気な処女か、おれは(苦笑))。 最終的にはティシューで包んでゴミ箱に捨てたんですけど。 ゴキブリって一匹いれば三十匹はいる、って聞きますからねえ…。 ああ、やだやだ。
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