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2003年10月07日(火) 哀しい童話。

 本を購入。「小川未明童話集」

 「日本のアンデルセン」(だからこういうネーミングセンスがね…)
と呼ばれた、日本を代表する童話作家。

 子供の頃に、誰でも一度は読んだことがあると思いますが、
淡々とした語り口で、一見、フンワリとした雰囲気があるんだけど、
拭いきれない寂しさや影を付き纏わせつつ、人間の優しさや脆さを
浮き彫りにするお話の数々は、大人が読んでも胸を打つものがあります。


 「牛女」「野ばら」など、色々好きな作品はあるのですが、
この人の代表作に、「赤い蝋燭と人魚」という話がありまして。

 子供の頃、あの話を読んだ私は、怖くて怖くて仕方がなかった。
あんまり怖くて、ずっと怪談だと思ってたほど。

 挿絵が暗い色彩のものだったのも一因だと思いますが、
とにかく、優しかった人たちが、簡単なきっかけで豹変してしまうのも
優しい優しい人魚に、みんなが幸せに感じるような結末がないことも、
なにもかもが救いがなさ過ぎて、読んでいて辛かった。


 しかも、何故かウチの実家に、真っ赤な蝋燭がありまして。
どこかのお土産らしいんですが、黒い鉄製の燭台に刺して、
父と母の寝室に飾ってあったのね。

 怖すぎて話のラストはよく憶えていなかったんだけど、
赤い蝋燭が不吉だ、という強烈なイメージだけ残っていたので
余計怖くて、なんであんなものが家にあるんだろうと、
一人で怯えてた。


 で、最近ふとあの話を思い出して、どんなラストだったか
確認してみようと思って、本を買ってみたのです。

 流石にもう怖いとは思わなかったけど、やっぱり哀しい話だわ。
童話なので、1話がとても短いし読みやすいので、秋の夜長にお勧め。


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まめ。 [HOMEPAGE]