【Realistic Pillow】
秋野京



 札幌は雪が降りました(焔金)

「金蝉、お土産」
焔が金蝉の頬を両手で包み込む。
「…っっ!?」
あまりに冷たいそれに驚きの声が上がる。
「下界は雪が降ってた。…金蝉に見せたいと思った」
「…それで?」
「それは無理だから雰囲気だけでも味わって貰おうと…」
「それでこの仕打ちか」
溜息を吐いて金蝉は焔を抱き寄せた。
「身体まで冷え切ってる…」
ぽつり、呟く。
「いつか一緒に見に行きたいな」
金蝉を上向かせると焔は軽く口付ける。
「冷てぇよ」
ぎゅ、と暖める様に焔を抱き締めて。
金蝉は瞳を閉じた。
…まだ見ぬ雪に想いを馳せながら。

2001年11月05日(月)
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