しかし人というものはワケのわからない生き物で 本当にそうとしか言えないのであり
ここまでくると 例えば人と人が抱き合ったり 愛し合ったり
そんな性質をもっている事も疑わしくなるのであり
笑いながらしゃべっている事も 隣でその命に触れる事も そしてそれが喜びになる事も
まるでどこかの小説の中だけのお話のように 思えるのであり
自分の目が冷たく潤んでいる事も いつのまにか冷たいと思わなくなる常識を持つようになり
そんな中で人をどう愛せばいいのか もうわからない体になったんじゃないのかと
少し悲しく思えるという事は まだ、
あたしはあたしのままでいるんだろうか。
吐き気がする。
伊豆に旅行に行きたい。 おいしいお刺身を食べて おいしい空気の中寝転んで ゆっくり時間を過ごすんだ。
すれちがったおばあちゃんと挨拶をするんだ。 見て、あの山!おっきいねぇ、って言うんだ。 このカーブ、運転難しいねぇ、ってハンドルを切るんだ。
やっとあなたに会えたよ、って
大きな鏡の前で いうんだ。
次の休み、旅行に行ってこよう。
日が暮れても もうひき返すのはやめて
気がすむまで
息を吸おう。
気がすむまで
気がすむまで。
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