思い、願い。。
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中学受験日記。 (上の子(娘)の受験は2004年2月まで)

中学受験日記から4年数ヶ月、その間、3人目出産、起業し・・・

2004年02月05日(木) 受験最終日

昨夜は遅くまで仕事していて、風呂に入り、洗濯をし、3時近くに眠った。
朝5時過ぎ、夫が台所にいるのがわかる。

心配で早くに起きたのだろう。

昨日のご飯の残りをラップしてキッチンに置いていた。
朝食はそれでおかゆを作ればいいや、と、ラップの上に「おかゆ」と書いておいた。

「そこにあるご飯で『おかゆ』を作ってくれるかなあ。」
「いいよ。」

夫も優しい。

5時半起床。
娘と話す。

「今日が受験の最終日です。
今日で最後です。
今日が駄目なら公立の中学校です。」

「嫌だ、絶対嫌だ。」

「それが嫌なら合格を取ってきなさい。
あなたの成績なら合格できます。
問題をよく読めば解ける問題ばかりです。
できるところを確実に取ってきなさい。」

娘もご飯を食べ、6時半に家を出る。


「誰か来てるかなあ。」
「どうかなあ・・・。でも、知らない先生でも握手してもらおうね。」
「うん・・・。もう疲れて足が痛い。気力0.0000・・・・%くらいしかないよ。」
「人の気ってあると思うよ。いっぱいもらえばいいよ。」
「うん、そうするよ。」

学校に着くと、塾の先生たちをかき分けて、娘の教室の先生が娘の名前を叫びながら目の前に現れた。
小柄なその先生は、壁のように並んでいる大柄の先生たちをかきわけて飛び出してきたのだった。
目を大きく見開いて、鼻とぽっぺを赤くして、白い息を吐きながら、精一杯の笑顔で娘の手を握る。

「これ、○○先生から預かってきたからね!」

娘のクラス担当から預かったという白い封筒を渡される。

控え室に向かう。

白い封筒の中には、今すぐ使えるように削られたN研オリジナルの鉛筆3本と、がんばれのマーク入りのN研オリジナルホッカイロがあった。ホッカイロには先生直筆で、娘の名前と「最後まで粘り強く行けば大丈夫だよ!!」と書かれていた。

「先生、粘り強くって(言葉が)好きだよね。」

と言いながら涙ぐんでいた。

娘の友だちが入ってくるのを見つけ、娘は手を振る。
母親同士で会釈する。

「○○ちゃんももらったか聞いてくる。」
「もらってないかもしれないからそういうことは聞かないよ。」
「・・・わかった。」

「公開模試ですっごくいい時ってどうしていいの?なんか違いある?」
「ふつーにやった時かな。」
「そっか。じゃ、ふつーにやりな。」

子どもたちが呼ばれ、試験会場に連れて行かれる。

昨日、友だちからメールが来ていた。
受験する同志、連絡は5日にしようね、と話していた。
だが4日夜に
「メール入れていいですか?良かったら返事ください。そうでなければ、ほっといてください。」
とあった。

その時にすぐ返信する元気がなかった。
だから今、返信。

第一志望校が3回とも駄目だったこと。
1日の学校も落ちたこと。
今、1日に落ちた学校の2次を頑張っていること。
明日の結果は娘も一緒に見にくること。
どっちに転んでも娘を褒めてやりたいこと。


夫にメールする。

封筒のこと。
どちらに転んでも娘にとっていい経験になったと思えたこと。
これからの娘が中学受験をしたことは結果として良かったんだ、と実感できる日が来れば、いいなと思う、こと。
そう思えるか思えないかは、私たちのこれからの育て方もおおいに関係あるけどね、みたいなこと。

夫から返信。

お前のいうように、今回の受験が将来よかったと思えるようにしてあげる事が一番大切。
受験が終わったら、クラス担当の先生にもお礼しにいこうと思う。
お前もおつかれさまでした。
でもまたすぐ下(息子)が待ってるけどね。


待つ時間が長いこと、長いこと。

一向に時間が進まない。

まだ3分しか経ってない。まだ5分しか経ってない。
そう思いながら時間が過ぎる。

周りを見ても、1日の時と違い、親もせっぱ詰まった表情になっている。

やっと時間になって子どもたちが出てくるところまで誘導され、区切られた番号ごとに並ぶ。

娘が出てくる。

「二科目でも取ってくれるかなあ。」
「とってくれるよ。」
「算数と国語は埋めてきたけど・・・。」

微妙・・・。

とにかくお疲れさまー。

今日は全エネルギーを使い果たすということで、夫に車で迎えに来てもらっていた。
途中でご飯を食べ家に帰る。

後は結果を待つだけ。

娘と話す。

落ちた時のこと。

「落ちたら(塾の)祝賀会に行けない。もう(塾の)友だちと会えない。算数の先生が『ひとりでも落ちたら祝賀会来ない』って言ってた。」
「そっか。じゃあどこか受かるところ受ける?今からでも願書は出せるよ。」
「いい。」
「そうだよね。滑り止めは受けないって決めたんだもんね。」

もし落ちたら近くの公立中学校に行くこと。

「登校拒否になっちゃうかもしれない。」
「それは困るなあ・・・。もともと落ちたら公立行くってことで始めた受験だもの。きちんと受け止めて中学で頑張ればいい。落ちたとしても頑張ってきたってことは無駄じゃなかったと思うよ。中学に入ってからの勉強も楽だと思う。まあ、またすぐ高校受験の塾に行かなきゃだろうけどね。」

頑張れなんて言えないよ、と言って泣いた私だったのに、頑張れって言う自分・・・。矛盾してる・・・。

「頑張るよ。公立中学校に行っても頑張る。○○ちゃんもいるし、頑張るよ。絶対学年で10番にはなってみせるよ。」

「上位の成績取って頑張れば高校も推薦してもらって行けるね。あなたみたいにスピーチコンテストで代表になったり、何か人よりできるものがある子は推薦だって強いよ。」

「じゃあいっぱいいっぱい頑張るよ。」


そして、受かった時のことも話す。

娘は学校の資料を見ながら、
「制服はダサクでもいいです。合格させてください。」
と哀願していた。

友だちから返信。

「すぐにメールしなくてごめんなさい。私たちみんなで祈っているから。○○(子の名前)は一番祈ってるから。私も祈ってるから。」

きっと私からのメールを読んでショックだったんだろう。
どういう言葉をかけていいか今まで考えたのかもしれない。

嬉しかった。

もう結果は決まってるけど、嬉しかった。



早く明日になれ、早く時間よ過ぎて。早くどっちかに決まって!!!


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