日本を離れる際に、俺は携帯電話(正確にはPHSだが)を持つことをやめた。
厳密に言うと、解約せざるをえなかっただけ。

でもそれから一年、ニュージーランドで生活しているときには
一度たりとも不便さを感じることはなかった。
お国柄、あまり時間に拘束されないことが大きな理由だろう。

確かに、日本に帰ってきてからは電話があると便利だろうな、と思うことはある。
でも、それは月に２〜３度あるくらい。

初めて電話を持つようになったのが97年11月。
それから01年11月までの丸４年間持ち続け、
肌身離さず持ち歩いていた電話を手放す時には相当の勇気が必要だった。

でも、いざ持たなくなってからは、それほど不自由さを感じなくなった。
実家で生活していて、固定電話があったりＥメールが使える環境だから
そういうことを言えるのもしれないけれど、
今思うと「なんであんな機械に執着心を持ってたんだろう」と…。

そんな自分を恥じると同時に、最近は
「みんなの無計画さ加減」が目につくようになってしまった。

東京で働くことになった友達Ａが久々に大阪に帰ってくることになって
飲み会をやろうということになったのだが、
俺がその知らせを別の友達Ｂから知った時間というのが


当日その飲み会をやっていた瞬間だったこと。


友達Ｂが、Ａが大阪に帰ってくることを知ってのは飲み会の４日前。
それなのに連絡をなおざりにしていたようで、
俺にＥメールを送ったのが飲み会開始の３時間前。
Ｂは俺がｅメールを使える環境はネット接続したときだけだ、というのは
知っているはずだったのに。


俺は思った。

「いつでも連絡できる」ことが
「いつ連絡しても同じだから後でいいや」に刷りかえられているような。

気の利かない人間はやっぱり増殖中ということか…？

先日行った、我が大学の学園祭にOBとして参加したんだけれど
後輩の携帯電話所有率がなんと100％だったのでそんなことを思った次第。