電話屋さん、と心の中で呼んでいる人がいる。 会社で仕事をしているとたまに、一ヶ月に一度くらいだろうか、制服を着た、感じの良いおばさんが部屋に入ってくる。電話屋さんである。 電話屋さんは、ひとりひとりの電話を布できゅきゅっと拭いて行く。 そして点検のようなことをしている。よくわからないまま「ありがとうございます。暑いですね」「最近は蒸し蒸ししてるし」などと季節の話題でお喋りする。そして去って行く。 謎だな、と思いつつ、その後、しばら清涼感が続く。 今日は夜、上野で仲良くなったおじさん(友達)と、森鴎外の住んでいた家の跡に行って来た。 おじさんの謎は深まる。
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