金子光晴の自伝が面白い。 『どくろ杯』『ねむれ巴里』 と読んだところ。 中国からヨーロッパと、5年くらい放浪している話。 その、出発のきっかけは奥さんの恋愛問題で、恋人と離すために、妻を連れて二人で旅するのだけど、お金はほとんどもって行かない。 行き先ざきで下手な絵を描いたりして糊口をしのぐのだけど、あまりの貧しさ、となりに眠る奥さんの心はわからないしで、読んでいて辛くなる。 それでいて読んでいると金子光晴が好きでたまらなくなる。 なんでこんなに好きかわからないくらい。 こんな気持ち久しぶりだ。 しかし何でこんなに好きなのかはあまり人には伝わらないみたいだ。 そんなに有名な人じゃないのかな? ちなみにどくろ杯っていうのはどくろに金箔塗って、お酒飲むっていう意味です。 中国に行ったとき友人がそれを持っていたと言う話。
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