Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2009年09月13日(日) ケマル・ゲキチ、スフィアン・スティーヴンス、大友良英



そういえばぜんぜん書いていなかったけど、さ、6月の終わりから、夏を過ぎても、今日も。

スフィアン・スティーヴンスSufjan Stevensの「カモン・イン・イリノイCome On! Feel the Illinoise!」が
ぼくのヒットチャートの1位を独走しているんだ。
(やっぱりきみもそう?なんてパソコンにつぶやいている富山の、そうだなあ、能登半島の上のほうに住んでいるアナタ、と、ぼくに、短波ラジオはつながるようだけど)

つまり、いま、立ちっぱなしの12時間労働なんかでへたへたになっている、
ワーキングプア階級のぼく、48光年。

週1の休みの日曜日に夜勤明けでお風呂で温まって10時間くらい眠って、ネットで大相撲初日と阪神と楽天の結果をチェックして、テレビをつけて作曲家・西村朗の解説でオッリ・ムストネンが指揮するシベリウス『交響曲第6番』を聴いてディズニーのアニメの世界を空耳して、光が丘公園のお風呂の王様へ行ってゆっくり高濃度炭酸泉と電気風呂、ああ、身体を持っているのってだるいなあ、くびからうえだけあればいいよ、なんて思いながらじぶんでマッサージしてすこしアタマへの血の流れが快調になったところで。

大友良英『Guitar Solo』
このギター・ソロ・アルバムに感動してしまって。何を書いたらいい?おいら、即興系の作品にはもう感動することはないんじゃないかと思っていたよ。デレクベイリーの『Notes』(incus)のLPをターンテーブルに乗せて動けなくなってしまった20年まえ、それ以来ぶり。1・2曲目ですでに泣けてしまっている。なんて自由になっているのだ?即興の新しいフェイズについてはPeter Niklas Wilsonが論文書いていたはずだ。おれはもう忘れた。どっかに和訳がないのか。英国即興主義を基盤とするインプロヴァイザーの暗黙の矜持みたいな演奏・聴取の作法が伝統芸能化していたのをおれはわかるのに数年かかったが。大友こそが革命家だったのだ。それはわかっていたのだけど、コレだ!とおいらが名指せる作品はこれだ。「ムード・インディゴ」の追加収録と曲順にも正しさと制作者の慧眼を見る思い。終曲「ロンリー・ウーマン」のエピソードにも。こういう奇跡のような音楽に出会えた今日。おやこれは、2005年発売・・・の、廃盤のようですが。おお、ダウトのカタログ1番なのか。すげーな。それがわかるおれもすげーな。即興の音楽史に載せなければならない作品。

6月のケマル・ゲキチのピアノの記憶と、スフィアン・スティーヴンスの「カモン・イン・イリノイ」と、大友良英ギター・ソロ。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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