クサナギツヨシの不思議を探して〜ひろりん独り言〜
ツヨシ出演番組・映画・雑誌などなど…への、私的感想を書き綴っています。
ネタバレな部分も充分アリアリですので、ご注意下さいまし…。

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2004年11月28日(日)  感想は 簡単には 書ききれないけれど…

実は 密かに こんなことになるのではないかと思っていました 「海峡を渡るバイオリン」
ウゥゥゥゥゥゥ〜ン。

他の方の日記などを読んでみると、異口同音に 「時間が足りない」 …と。
確かに足りなかったのかも知れない。
でも、編集次第で 充分3時間で描けたような気がします。
(正確にはCMカットすると150分くらいになっちゃうのかな?)
映画が 2時間から長くて3時間の間で 壮大な人生を描くことが可能だと思えば、出来ない事ではないはずです。
時間の長さの問題ではないと思います!!

そもそも 始めの脚本自体は 時間内に収まるものだったのでしょうか?
時間を掛けて沢山撮るのも良いですが、撮ってしまってからカットすると、どうしても足りない感が拭えなくなると思うし、繋がらない感じがしてしまうのではないでしょうか?

それと、監督はブランクが長過ぎて勘が鈍っていたというのも有るのでしょうか?
今、リアルタイムで映画やTV番組作りに携わっている旬の人達は、「撮って出し」みたいな慌しい撮影・編集を余儀なくされているかも知れませんが、それでも やはり現役でズッと続けている人達は勘が鈍ってはいない。
少ない時間の中でも、なにも 妥協して作っている訳ではないと思うのです。

時間を掛けて 何回も何回も撮ったから、より良くなるとは 限りません。

以前に陣内孝則さんが映画を監督した後のインタビューで、 「何度も撮る監督が居るけど、結局、最初のテイクが一番 良くて、それを超えるものは無い…と、僕は思うんだよね。」 というようなことを仰ってたことがあります。
まさしく、集中力ですよね。

昨日の「スマステ4」シンツヨ対談で、2人は セリフの覚え方、泣きの演技について話していました。
あの会話だけを聞いていると、慎吾ちゃんは瞬発力・感性で演じるタイプで、ツヨシはジックリ役作りして演じるタイプのように思えますが、それは演じる瞬間までのプロセスの問題で、 演じる瞬間に関しては、やはりツヨシも 瞬発力・感性で演じるタイプ
なのだと思います。
その瞬間の集中力で、如何にその役に入り込むか …という。
実はツヨシもそういうタイプなのです。
そういう人だから、共通点の有る韓国映画や俳優さんに惹かれていったのだと思うのです。
そして、ツヨシのそういう部分は、韓国と出会ってから より顕著になっていったのです。

そんな彼が、ジックリ一日かけてワンシーン撮るという監督さんと一緒に仕事すると、どうなるのかな?…と思っていたのですが、どうもツヨシにとっては多少マイナスに働いたような気がします。
この点で、杉田監督は役者クサナギツヨシという人物を見誤っていたのかも知れません。
彼が一緒に仕事をして、これまで成功してきた監督を始めとするスタッフは、ツヨシのそこらへんの性質を良く見抜いていたのではないかと思います。

それと、杉田監督という人は、いわゆるインテリジェンス溢れる映像美を重視するタイプで、作品として全体の流れよりも、そういった点に重きを置いてしまうタイプなのではないか?と思われます。

だから、前半の韓国での幼少時代の映像に物凄く拘って、あそこまでユッタリしたペースで長い時間を費やしてしまったのでしょうネ。
そのために 後半の陳さんと妻の葛藤から成功までが充分に描ききれなかった … そこが一番大事なのに!!
でも、前半の映像は個人的趣味でカットしたくなかった。
後半が描ききれなきゃ、いくら前半を美しく撮っても、結果としてそれは生かされてこないのに…。 それが、とても残念です。

国籍の違いによる差別、挫折。
祖国や母への想い。
バイオリンへの情熱。
簡単ではなかったであろう、結婚。


それらのプロセスやら モチーフ、大事なものが ことごとくカットされてしまっている(らしい)。

終盤の2人の言い争いのシーンで、陳さんが「日本で生まれて育った お前には分からない!」と叫んでも、そのプロセスが無いから視聴者に伝わらない。
2人の演技が素晴らしいのに、それが生かされない。
今回の作品に於いて、演じる側には何の落ち度も無い…むしろ、より素晴らしい演技だったと思うから、余計に残念だ。

時間が足りないのではない … 編集の問題だ。
必要なモチーフは 確かに 有った筈なのに。

自分は、役者クサナギツヨシのファンだから、思い入れて見ているから、それなりに感動する部分は有った。

ストラディバリウスを舐めるイッちゃってる狂気じみた目。
大量のミミズの上で狂喜する場面。
「今夜が峠だ」と言われた赤ちゃんの居る部屋から、いたたまれずに仕事場に戻った時の苦悩の表情。
どれも ゾクゾクするものだった。


この作品は、ファンではない一般視聴者の目には どう映ったのだろう?
録画もしないで、一度きりの鑑賞をした人の目には? 心には?どう響いたのだろう?
心配だ。

CMカットしてから、また 改めて見返してみよう。
また違った部分も見えてくるのかも知れないから…。

 = =

チョイと興味が沸いて、「文化庁芸術祭参加作品」とやらには、どんな作品が応募されているのかしら?…と、文化庁HPを覗いてみた。
「ふぅ〜ん」って 感じだった。
そっか、こんな感じの応募作品の中から 芸術的な作品が選ばれて 賞が与えられる訳なのか。 「ふぅ〜ん」

 * *

「いいとも増刊号」では、今日も殆ど居るだけ美人だった。

もう出ないと思って油断していたら、最後の最後に「スマスマ番宣」と、
「ステキな日曜日を!」 との挨拶が。
それだけでニヘラ〜っとしている オバカが、ここに1人。 (爆)






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