Land of Riches


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 2022年04月03日(日)   画面越しでいい ちゃんと愛して 

多彩なメディアミックスを展開しながら、大本のブラウザゲームは
虚無と言われ続けてきた『刀剣乱舞』ですが、3/29から始まった大侵寇イベントで
7年間ゲーム内では触れられずに来た…メディアミックス特有かと思われていた要素まで
匂わせつつ怒涛の進捗を繰り出し、ついに三日月である本日「第一節 朔」を迎えました。

大侵寇で初めて曝け出された『実は電脳空間で行われているヴァーチャルバトル』という
事実を中心に、いろいろ書きたいことがあって、箇条書きでメモしていたのですが、
年度末でそれどころではなく日数だけ経ているうちに、あの鈍足ゲームに抜かれました(苦笑)

時の政府が襲撃され、景趣などのテクスチャが剥がれ落ちた結果、刀剣男士の
“いつもの戦闘”はデータの交錯に過ぎない可能性が示唆されました。
いや、メタ的に言えばブラウザゲームなんですからデータの交錯なんですけど。

『心とは森羅万象を廻る』と虚伝で三日月は言います。月にも心が宿ると。
しかし、冷たい言い方をすれば現実では考えにくい事象です。

この極みが『放棄された世界』です。狂った世界を切り離してしまう。
刀ステも刀ミュも、最新作は切り離されて澱んだ世界を舞台にしています。
いわゆる史実からかけ離れた展開も許される方便だと考えていたのですが、
そもそも歴史がサーバに保存されるようになり、その上書き&修正合戦と思えば、
破壊されたエリアを正常域から切り離してしまうのは、割と普通の運用なのです。

当初の登録から、審神者は旧国名を命名されたサーバごとに割り振られてますし。
(今回の大侵寇でも Yamashiro no Kuni Serverと表示されてました)
眠っている物の心を目覚めさせ、戦う力を与える技を持つもの―審神者の正体は
霊能者ではなくエンジニア、プログラマーなのかもしれません。
それなら先天的な能力がなくても、訓練すれば割と誰でもなれそうな気がしますし。

私がクリアした瞬間、switchをぶん投げそうになった刀剣乱舞無双の、
実は夢想だったというストーリーも、非実在という意味では一緒かもしれません。
それも、三日月が見ていた夢ならば…夢の中で夢を見ているようなものです。


2.5次元演劇で刀剣乱舞があまりにも巨大コンテンツになってしまったのも、
当初は1年ぐらいしか運営期間を想定していなかったとも言われる刀剣乱舞全体の
道筋を変えてしまったのかもしれません。虚伝再演のパンフレットで、
和田さんが言っていた「人間がやる意味」、椎名さんが口にした「生身で表現する楽しさ」、
いずれも設定としてはデータの交錯であるとうらぶから一番遠い領域です。
でも、それが人気が出てしまった。役者さんやスタッフさんの頑張りで。

私も最終盤のムービー見て一番強く感じたのは、ステ本丸でも同じ展開を、
荒牧さん演じる山姥切国広と鈴木さん演じる三日月とでやってほしい、でしたから。
趣味に走っている等いろいろ言われてましたけど、ここまでたどり着いた今となっては
メディアミックスで一番原案ゲームに忠実なのは刀ステだったと確信を深めています。

末満さんは刀ステ5周年本で、物語は遅効性でもある、見てから数年たって
実生活で苦しい状況に陥った時に…という話をされていました。だからこそ、
コンプライアンス等で綺麗なものしか流れなくなった最近のTV等を危惧していると。

刀剣乱舞は7年以上、ミュは6年以上、ステも5年以上の年月を重ねています。
今日のムービーで明るい未来がやってくると信じられるのですが、
刀剣乱舞の、毎日頑張っている人を応援するコンテンツ、という位置づけは
きっとこの興奮のままに綴っているこの瞬間ではなく、もっと先に効いてくるのでしょう。

まだ七星剣も本丸に来ていませんし(あの最後に戦った一番大きな敵?)
これからもマイペースに楽しんでいきたいと思っています。
とりあえず、今のところは、コンテンツにかかわる全ての人に感謝したいです。


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