Land of Riches


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 2017年09月13日(水)   一次/二次 

プリズマイリヤと同日に封切りとなった映画「関ヶ原」をレディースDAY利用で
ようやく見てきました。2時間45分と長めの作品で、なかなか踏ん切りがつかなかったのです。
定期券で行ける映画館は21時スタートだったりと遅めに始まるところが多い中、
職場の近くにある会場がやや早めだったので、そこで見てきました。
観客は10人くらいでしたかね。結構時間経ってるし、そんなもんでしょう。

六条河原で豊臣秀次の妻子が処刑されるシーンからスタート。
輿入れ直前に巻き込まれた最上家の娘・駒姫に仕えていたヒロイン・初芽と
石田三成が対戦という形で出会います。歴史人物は自由に動かせないので、
伊賀忍者を創作してストーリーを動かしていくやり方ですね。
作中の伊賀者は主家を問わず集まって情報交換をしているという便利設定。

最近では史料の研究が進み、関ヶ原の戦いは1日どころか朝の6時間(現在の定説)、
下手すると2時間程度で終わっていたかもとさえ言われています。
関ヶ原が天下分け目というのは、徳川家なり黒田家(!)が吹聴してる可能性は否めません。
家康や三成の人物像も史実かどうかは置いておいて逸話でイメージが固着化しており、
いくら岡田准一さんが演じるからといって好感度の高い三成にはならないのでした。
(平さんが演じる島左近は強くかつ知的でちょっと一般的ではない印象でしたが)

自分の信念を優先するあまり、左近にすら呆れられる三成。当然、味方は増えません。
武断派の七人は誰が誰だかわかりづらかったですが、兜を交換するシーンで
長政さまは見つけられました。しかも、かぶってみて視野が狭いから
本戦ではかぶらなかったという独自設定の説明台詞付き(苦笑)
左近を撃ち抜いたり(ここで絶命しないのはオリジナル要素)、
毛屋の饅頭、戦後の三成を唯一丁重に接する…等の黒田家逸話は大体盛り込まれてました。
足蹴にされる三成のシーンはジャニーズにもああいうことしていいのかと思いましたよ。

育ての母とも言える高台院にも普段は冷静なキャラだと認知されているのに、
いざ戦場に出ると短絡的になってしまう長政さまの描写は割と気に入りました。
我が分別は槍先にあり、もありましたし(阿茶局が伊賀者なのもオリジナル?)

前日譚から描くには3時間弱は短かったです。最後は六条河原で処刑される三成…。
岡田さんのファンは見に来てどう思ったのかが一番気になりました(こらっ)
合戦シーンは、予算的に制約のある大河ドラマなどに比べたら大砲も打ちまくって
豪勢でしたが(製作委員会にJR東日本やgyaoあたりまで名を連ねてるだけはある)
エンターテイメントとしては満足いくかと言われたら微妙な作品でした。

2017.9.17 wrote


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