「ガムを食べた。」 DiaryINDEXpastwill
2006年08月05日(土) 考えろ!

まず、育った<環境>の良い悪いはどうしようもない。
俺は農家の長男として生まれた。
田んぼを守る→土地を守る→資産を守るために、
アパート・マンションを経営し始めた農家に育った。
間違いないし迷いもないのは、
俺がこの事業を引き継いで守り、次の世代に引き継がなければならないこと。

次に<基本的な資質>として俺は人より頭の回転が遅いし、性格も弱い。
こうやってじっくりと独りで書いている間は自分の考えがあるけど、
人の意見を聞けばその通りだなぁと思ってしまう。
素直に親の言うことを聞いて育ったけどパンクした。
自分の好きな道を行こうと思ったけど、失敗した挙句引き篭った。
器は大きくないし、コミュニケーション能力が欠如している。

<状況>は、
父親が定年退職し、そろそろ身体もあちこち壊れてきた。
頭がはっきりしている間に事業を引き継がなければならない。
父親も俺も期限はあと10年もないと見ている。
俺は引き継ぐに当たって、父親の勧めもあって
資格を取り3年前に不動産会社に勤め始めた。
業界の中に居ることが一番勉強になるだろうという判断だ。

最初に入った会社は自分で選んだ。
大家の家に生まれ、コネはあったけど、コネはダメだと感じた。
大家でありながら従業員であるという構造は絶対にダメだと感じた。
ただ入った会社は地元には合わない特殊なやり方の会社で、
あまり良い会社ではなかった。
また、自分の家のことを考える時間がなかなか取れなかった。
今は自分の家のアパート・マンションを管理している会社に居る。
より自分の家のことを考えられる環境に身を置こうと思った。
ただ、今度はハイレベルすぎて俺の能力では全然付いていけない会社。
人間が少ないので役割分担というよりは全てを覚えなければならない。
そういう意味でのハイレベルさも求められる。
ただし、経験値は物凄く上がる。

今年、父親は相続税対策のため、アパートを新しく作った。
立地の関係で、管理業務の大半を自分でするというタイプのアパート。
いずれ父親が居なくなれば嫌でも俺がその仕事を引き継がなければならない。
俺は勤め先で物凄くためになる経験を積んでいる反面、
時間を取られ過ぎて自分の家のことはまだ全然わかっていない。

<悩み>は
今の会社では全く役に立てない状態で無力感を感じていること。
間違いないのはどんな不満があろうが、今は全く力不足だということ。
わからないのは努力によって克服可能かどうかということと、
努力によって克服する時間や価値があるかどうかということ。
前の会社で自分の能力が重宝されるようになってきたのは
2年経ってからだった。
でも、会社が求めているのは、即戦力であり経営者になれる人材、
生活の全てを会社に捧げる人材。
だけど自分には能力、立場的に無理だろうと感じる。

性格的にも、上手くやっていく自信が持てないこと。
前の会社で自分の性格をわかって貰えるようになってきたのは
やっぱり2年経ってからだった。
自分が打ち解け、「自分」を語るようになるのにそれだけかかった。

この会社で生きていくつもりなら、能力・性格両面で
自分の存在を浸透させるのにやっぱり2年はかかるんだろうと思う。
心配なのは2年我慢する精神力が自分にあるのかどうか。
心配なのは生活の全てが会社に取られてしまい、
自分の家の相続の問題が上手くいかなくなること。
仕事を十分にこなしながら自分の家のことも十分にやる、
そういうキャパシティが自分にあるのかどうかということ。

とにかく毎日が苦しい。辞めたいと感じる。

それが全く逃げ以外の何でもなく、
辞めたところで人間がダメになっていくだけなんじゃないかという気もする。
「現場」に居なければダメになってしまう気もしている。
業界の中に居ないと頭でっかちの勘違いをして、
業界に騙されてしまうんじゃないかという気もする。


いったいどうしたらいいんだ!

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