橋本裕の日記
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2008年02月19日(火) 散歩を撮る

 さっそく買ったばかりのビデオカメラを持って散歩に出た。天気がよかったのと、あたりがうっすらと雪化粧をしていたので、これは絶好の撮影日和だと思った。

家を出て木曽川の堤防まで、ナレーションを入れながら、田んぼや民家の様子を撮して歩いた。いつものようにベートーベンの「歓喜の歌」を歌い、万葉集の歌も朗読した。

 うらうらと照れる春日にひばりあがり
 こころ悲しもひとりし思へば

 わが宿のいささむら竹ふく風の
 音のかそけきこの夕べかも

 信濃なる千曲の川のさざれ石も
 君し踏みてば玉とひろはむ

 木曽川の堤の上で、いつものように腕ふり体操や腕立て伏せをしてから、また、ビデオカメラを抱えて歩き出した。ふたたび万葉集の歌を高唱し、いろいろと勝手な解説を加える。そうして歩いているうちに、陶然として、すっかり自分の世界に入り込んでしまった。

途中、小さな子どもや若いご婦人とすれ違ったが、おじさんが笑顔でビデオカメラを抱え、大声で歌を歌いながら歩いているのを見て、ちょっと驚いたのではないだろうか。


橋本裕 |MAILHomePage

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