橋本裕の日記
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次女はこの9月末に警察学校を卒業した。妻が卒業式に出席して、写真をたくさん撮ってきた。制服姿の次女を見るのは初めてである。卒業式では成績優秀者の一人として名前を呼ばれ、賞をもらったのだという。これは校内の剣道大会で優勝したのが大きいらしい。
次女は中学はバスケット部、高校はテニス部、大学は馬術部なので、剣道とは無縁である。本人によると、たまたま試合運がよくて、強い人たちが潰しあって、彼女が成り行きで勝ってしまったらしい。もっとも幼い頃から運動神経はいい方なので、まったくまぐれというわけでもないのだろう。
十月からは名古屋市の警察署に配属され、そこから派出所に出向している。ところがもうすぐ剣道大会があるらしく、次女は新人でまだ段位さえないのに署の代表選手の一人に選ばれてしまった。おかげで勤務をした後、毎日有段者を相手に特訓をしなければならなくなった。
昨日の日曜日も非番なのに特訓を受けに朝早く出かけて行った。今度は機動隊を訪れ、そこで特訓を受けるのだという。出掛けに次女の足を見ると、そこにサポーターが痛々しく巻いてある。足を痛めているようだ。声を出しすぎたのか、喉も痛いという。
それでも「いってきます」と元気よく出かけて行った。この元気、いつまで続くか心配である。しかし、こうして両親とともに暮らし、自宅から通勤できるのは救いであろう。仕事のことをあまり口にしないが、話すと日記にかかれると思って、警戒しているのかも知れない。
我が家では長女が看護婦をし、私が教師をしているので、警察官をしている次女とあわせて、すべて「3K職業従事者」である。いずれも社会の最前線と向かい合う、なかなかしんどい職場だ。社会の底辺をささえるやりがいのある仕事ではあるが、それだけにストレスから精神疾患にかかる人の割合も多い。あまり自分を追い込まず、がんばりすぎるなと、娘たちには言っている。
(今日の一首)
若人の働く姿さわやかで 我が家も国も明るき未来
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