橋本裕の日記
DiaryINDEXpastwill


2005年02月18日(金) 数学の不思議な世界

 ある数学者が、半径が100キロメートルの円形の土地を買ったという。課税局の役人がきて、「この土地の面積は、円周率をπとすると、10000π平方キロメートルですね」と言ったところ、数学者は「そんなことはない。もっと狭いはずだ」と異議を唱えた。

 課税局の役人は「円の面積=π×半径の二乗」という公式を使ったのだが、数学者は「私の土地にその公式を使ってはならない」という。役人がどうして公式が使えないの説明して欲しいというと、数学者は笑いながら、

「それでは、半径1万キロメートルの円の面積はいくらかな。君の公式では、1万π平方キロメートルということになるかな。これは正しいだろうか」

 役人はやっと気がついた。ちなみに、地球を一周4万キロの球だとすると、1万キロは北極点から赤道までの距離ということになる。つまり、北極点を中心とする半径1キロメートルの円のなかには、地球の北半球がすべて収まることになる。

 地球の半径=2万/π(キロメートル)
 地球の表面積=16万/π(平方キロメートル)
 半径1万キロメートルの円=8万/π(平方キロメートル)

 ここで、π=3.14とすると、この円の面積は約2.55万平方キロメートルということになり、最初の1万π平方キロメートル=3.14万平方キロメートルより、かなり狭い。これからわかるように、地上に描かれた円の面積は、数学の公式で与えられるものより小さくなる。

 役人が恐縮していると、数学者は「それでは、君にもう一つ問題を出してやろう」と言い出した。役人は「いえ、私は忙しいので・・・」と逃げ腰だったが、数学者は「これはとても簡単な問題だ」というので、挑戦することにした。

「この地球上のある点をAとしよう。その地点から南に100キロメートル行く。そこをB点とする。そしてそこから、さらに東に100キロメートル行く。そこをC点とする。そしてそこからさらに北に100キロメートル行く。そこをD点とする。このとき、A点とD点が同じ点になるのはどういうときか」

「つまり、南に100キロメートル行って、東に100キロメートル行って、北に100キロメートル行ったとき、もとに戻ればいいのですね。これは簡単だ。北極点でしょう」

 役人がほっとして席を立とうとしたとき、「君は人の話を最後まできかないといけないね。私は、北極点以外でと付け加えるつもりだったんだよ」

 さて、北極点以外に、そんな不思議な点があるのだろうか。役人は考えたがどうしても思い浮かばない。そこで、「簡単な問題だと言ったのはウソですね」と上目使いに睨みつけると、「簡単だよ。私にとってはね」と数学者は涼しい顔だった。

 数学者によると、彼自身はこの問題を10分で解いたが、一般的にはこの問題を1時間で解ければ、そうとうな知能指数の持ち主だと思ってもいいらしい。ちなみに、役人は2時間考えても、とうとう解けなかった。

 ヒントは、そうした点は南半球に存在するということ。そして、一つ見つかると、無数に存在することがわかる。答えは明日の日記に書こう。


橋本裕 |MAILHomePage

My追加