橋本裕の日記
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| 2002年05月17日(金) |
ガリレオと相対性原理(1) |
ガリレオと言えば「慣性の法則」である。地動説も有名だが、これはむしろコペルニクスの受け売りである。ピサの斜塔の実験にしても、ガリレオ以前に「物体はすべて同時に落ちる」と主張していた学者はいた。
これを大衆にまで知らせたのはガリレオの力だが、彼の発明発見ではない。それでは正真正銘、ガリレオの独創性はどこにあるのか、それは「慣性の法則」の発見と、それを支える「相対性原理」の発見である。有名なアインシュタインの「相対性原理」は、実のところこのガリレオの発想を、ほんの少し前進させたものにすぎない。
ガリレオの時代、多くの人々は「地動説」を信じなかった。コペルニクスの理論を理解できるほどの相当学識のある人でも、理論としては面白いが、とうてい地球が動いているなどと信じることはできなかった。コペルニクスが言うように、もし地球が太陽の回りを公転し、かつ自転していたらどういうことになるか。
自転による場合だけ考えても、その速度は大変なものである。地球の円周が約4万キロメートルだとして、これを24で割り、さらに60で割り、さらに60で割れば私たち地表に存在するものが持つ秒速が得られる。その結果は秒速463メートルで、これは音速よりも早い。
そこで、もし人が地表から飛び上がったらどうなるか。1秒後には地表は463メートルも移動している。無事に住むはずがない。空を飛ぶ鳥の場合はもっと悲惨である。こんなすさまじい環境ではとてもまともな生活ができそうではない。しかも、話はこれだけではない。公転の場合の速度は、これよりも30倍も速いのである。
ガリレオはこの問題を解決することができた。それが今日「慣性の法則」「ガリレオの相対性原理」として知られている物理学の根本原理である。ガリレオはそれを「天文対話」のなかでとても分かりやすく説明している。あしたの日記で紹介しよう。
<今日の一句> たまゆらの いのち貴し 蛙なく 裕
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