橋本裕の日記
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2002年05月02日(木) ゆでカエルの悲劇

 クジラやイルカの集団死が世界各地で起こっているようだ。その原因については、学者の間でも意見は様々で、増えすぎによる自然淘汰説、エルニーニョの影響でえさが減ったため、化学物質による海洋汚染などの説がある。さらに海水温暖化による影響も考えられる。 

 先日、NHKテレビで、こんな話が紹介されていた。熱湯の入った釜にカエルを入れると、カエルは熱さに驚いて、釜から必死で飛び出してくる。しかし、最初にカエルを釜に入れて、すこしづつ熱してやると、カエルはそのまま茹だって、死んでしまうというのだ。

 今、人類が置かれている状況は、このゆでカエルと同じらしい。環境が少しずつ悪化しているのを知りながら、まだ大丈夫だと思って、油断をしている。そして気が付いたときには、もうすっかり行動の自由を奪われているというわけだ。急激な変化に対しては危機感を抱いても、緩慢な変化に対しては、私たちは鈍感である。そして、気が付いたときにはもう手遅れになっている。

 さらに、これに集団的な痴呆効果が加わる。釜の中にたくさんのカエルがいると、「みんないるから、まだ大丈夫だ」とお互いに安心して、状況判断を誤り、危機感をもたなくなる。死が迫っていても、いわれなき安心感のなかに酔っていて、危機回避の行動を起こそうとしない。

 地球が少しずつ暑くなっている。南極や北極の氷が次第に薄くなり、アルプスやヒマラヤでも氷河が融けだしている。このまま推移すれば、近い将来、私たちは間違いなくゆでカエルの悲劇を体験することになるだろう。クジラやイルカの集団死は、人類の集団死への警告なのかも知れない。

(参考サイト) 「なぜ、買い物かごなの?」
http://www.city.toyota.aichi.jp/ae00/ae02/kyougikai/naze/naze.htm


橋本裕 |MAILHomePage

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