橋本裕の日記
DiaryINDEX|past|will


2001年11月13日(火) 先進国の義務と責任

 南太平洋に浮かぶ珊瑚礁の国ツバルは地球温暖化で真っ先に消滅する国の一つだと言われている。すでに家が並ぶ海岸線が浸食され、地下水の塩水化が進み、生活が困難な環境になりつつあるようだ。

 政府は「海面上昇は心配で、数十年後に我が国がどのような国になっているかはわからない。離島は国民一人一人の判断になるが、準備をしておくのが政府の役割だ」として、ニュージーランドやオーストリアに移民の受け入れを要請している。ニュージーランドは今後10年間で1500人の移民受け入れに同意したという。(昨日の朝日新聞夕刊)

 こうした中で、この10日に、モロッコのマラケシュで、「京都議定書」の運用ルール(マラケシュ合意)が採択された。しかし、最大の環境破壊国アメリカがこの採択に参加していない。日本も採択に賛成したが、このあと国会で批准される見通しは立っていない。業界の意向に反してこれを批准するだけの見識と指導力を小泉首相がもっているかどうかである。

 ところで、この1年間でアメリカの温室効果ガスの排出量は前年比で2.5パーセント増で、これは過去10年で最大の増加率だという。アメリカや日本など、先進国の経済的繁栄が、多くの国や地域の犠牲によって成り立っていることを、私たちはもっと真剣に考えなければならない。GNP�癸韻梁膵颯▲瓮螢�と、�癸欧瞭�本の責任はとくに大きい。

 今月の5日、国連で日本が提案した核廃絶決議案に、アメリカはインドとともに反対した。包括的核拡散防止条約(CTBT)への署名・批准を呼びかけているところが気に入らなかったらしい。この決議は賛成120、棄権20、反対2という圧倒的多数で採択されたが、アメリカは大国としての責任を回避して、ひたすら自国の都合を優先させた。

 国際社会ではこれまでアメリカの庇護を受け、追随してきた日本だが、京都議定書や核廃絶議決案ではアメリカと違った立場に立った。これからも、アメリカとは友好関係を保ちながら、追随ではない独自の判断に立った外交を押し進めていく必要がある。日本も先進国としての義務と責任を果たすことで、国際貢献の実をあげたいものだ。


橋本裕 |MAIL |HomePage

My追加