罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
いろんな事が在り過ぎて、眠い。 ずっと誰かの腕の中で眠っていられたなら、自分的には幸せを感じる。 同じ様に心を患った人間は、眠るのが恐いと言うけれど、 僕は眠る事が一番の安息。 やっぱり暗闇が大好き。
暖かな、誰かの体温に包まれて眠れたなら、 多分それに永遠を求めてしまう。
彼は、眠れるのかな。
僕の腕の中で微睡んでいたけど。
辛い現実を夢にまで持ち出され無い様に 、 闇に意識が落ちない様に薄目を開けて、 現実と向き合わざるを得ないのかな。
僕は、彼を眠らせてあげられたのかな?
無理をした、彼の笑顔。 自然に浮かんだ、彼の微笑。
僕を生贄に捧げ可能な事ならば、 何だってしてあげられる。
あの笑顔の為に。 まだ見ない、安らかな眠りの為に。 眠り神よどうか、 彼の激しい時の流れに、 一時の安息を与えてあげられるように。
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