J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2005年02月02日(水)    10. 夜の公園で

J (3.秘密の恋愛)

10. 夜の公園で (1)


「そうだ。その先に公園がある。そこへ行こう。
 どこか店に入るより話しやすいし。それに、、。」
「それに?」
「ごらん、星がきれいだよ。」

私にそう言われレイは夜空を見上げて。

「ほんと。。」
「な、。星を眺めながらのランデブー、なんて、洒落てるだろ。」
「ランデブーって?」

レイは言葉の意味が分からないようで、きょとんとして。
私はそうしたレイが微笑ましくてニヤと笑って。

「ま、つまり。デートみたいなものだよ。」と言って、
慌てて私は言ったそばから、「デートじゃないけどね。」と取り消して。

「ふーん、。」
「どう?」
「いいわ。また想い出がひとつ増えそうで、楽しそう。」
とレイはにっこりとして。
「想い出、、か。、、ん、じゃ、ともかく行こう、公園へ。」

と、二人腕触れ合うくらいの距離を保ったまま、公園に向かうのでした。


その公園は都会にしては広めの公園でした。
野球場やテニスコートが付設されていて、
夜10時頃まで夜間照明が煌々と照っていました。

私とレイはそうした施設の脇を通り過ぎ、その先の広場へと進む。
そこは球技場の照明の光が届いて、ほどよい明るさがありました。
私はその広場に面したベンチを見つけて、レイに、
「明るすぎて星がよく見えないけど、いいかな、ここで。」
と言い、腰をおろす。
レイは、はい、と言って並んで腰をおろしました。

この明るさがいい、と私は思ったのです。
夜の公園、で、暗がりにレイを連れ込んだらそれだけで、
レイに余計な猜疑心を持たれても困る。

私はレイを口説こうと言うのではなく、
ただ、話がしたかった、それだけだったからです。


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