J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年12月01日(月)    何事もひとつひとつやってゆくのが確実な道だ。

J (3.秘密の恋愛)

1. 総合職 (17)


結局、レイの総合職への稟議は経理担当専務がガンとして首を縦に振らず、
もう少し様子を見てからにしようということで未決になりました。
否決ではなく未決。
つまり棚上げとなったのです。

しかし営業担当専務と部長もまた引くことなく主張してくれたおかげで、
今回のイベントにレイが出張することは条件付で認められました。
その条件とは、年長である鏑木さん(参照こちら)が一緒に付いて行くというものでした。

私はよっぽど私のことが信用ならないのかと憤りを覚えましたよ。
けれど、、、
まぁ、これでレイの出張が認められて、これを機会に次のステップもある、
そういうふうに自分を納得させてその悔しい思いを鎮めたものでした。


「ま、そういうことだ、工藤君、君の気持ちも察するが、
 何事もひとつひとつやってゆくのが確実な道だ。
 今回のイベントをまず成功させる、すると周囲の目も必ず変わる。
 樋口君の総合職への道も必ず開けてくるはずだ。」

部長は私の心を見透かすようにしてなだめるようにそう言いました。

「はい、よく分かっています。」

私は頭を下げ答えました。


レイの総合職への道が閉ざされたわけではない。
私は6月のイベントを必ずや成功させてきっと彼女を認めさせる。
固い決意を持ってことにあたらんとする自分がそこにいました。

きっと成功させる。

きっと。


(1.総合職、の項 終わり)



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