J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月27日(火)    義母は注意深く私の表情を見ていました。

J (2.結婚)

10. 義母 (3)


その当時義母は50前でした。

確か47〜8歳だったかと思います。

まだ“女”でした。

そして、、、私は30歳、友美さんは22歳でした。



私が義母にきつく問い詰められている間、
友美さんは常の通りじっと黙って私と義母を見ていました。
自分の考えを言うでなく、私の立場を弁護するでなく、
ただじっとして小さくなって聞いているだけでした。

私と義母は大人、友美さんだけが子ども。
そんな感じでした。


「ホテル。はい、予約してあった熱海の温泉旅館に行きました。」
「、、、それで。」
「ええ、ゆっくりと、お風呂に入って。食事して。寝ました。」
「何事も無かったのですね、?」

義母は注意深く私の表情を見ていました。
私はその視線が辛くって、顔を背け友美さんを見ました。
友美さんは私の視線を避けるように下を向きました。
(私に聞かないで、お願い、純一さん、、、)
そんな素振りでした。

「何事もありません。ちょっと飲んで、普通に寝ました。」
「そう。また純一さんのことだから無理なことを友美にさせたんじゃないかと、
 私は不安を持っていましたのよ。まぁ、まさか、いくらなんでも、そうよね。」

(純一さんのことだから)、、、何という嫌味な言い方だろう!

しかし、実際に私はそれに近いことをしたのだ。
何といわれようが返す言葉も無い。


義母はちょっと間をあけてからまた聞きました。
「普通ねぇ、、、。本当ですね、純一さん。」
「はい。本当です。普通に、普通でした。」
「まぁ!普通に、普通!、、、純一さん。なんて言い方なさるの。
 こんなに友美が辛いことになっているのに、その面倒臭そうな言い方。」
「い、いえ、そういうつもりでは、なくって、ふつうです、すみましえん。」

私はしどろもどろになってしまいました。
義母は、はあ〜と聞こえるように深いため息をつき、
「ともかく、しばらくは、いろいろと我慢なさること。よろしいわね。」
「は、はい。よろしくお願いいたします。」

義母はひとまず私を解放して、友美さんと話し始めました。
私はともかくも頭を下げて、その場を退きました。


退くと言ってもここは私のうちですから、
トイレに立った後、用も無い用事を作って隣の部屋に入っただけですが。


・・

隣室で私はタバコを吸いながら考える。

そう、私は友美さんを抱いた。
だけど、それは普通のことじゃないか。
結婚して初めての夜なんだ。
そうすることが普通じゃないか。

それにそれは友美さんも望んだこと。(参照こちら


、、、しかしあの時のSEXは!

ああ、あの時、私がもう少し理性的であれば。

もう、取り返しがつかないことではあるのだけれど。



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