J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年01月08日(水)    だんだんとレイの力が抜けていく

J (1.新入社員)

6. 初めてふたりで飲んだ夜 (15)


私のこの突然の破廉恥な行為、

常識的には決して許されるものではなかったはずです。

上司が酔った勢いで部下の女性を抱き締める、

客観的にはセクハラにしか見られない私の恥ずかしい行為でした。



ただ、私もレイも酔っていたのです。


特に私は随分と酔ってしまっていた、、、

私は自分の気持ちを押さえることができなかった、、、


私が突然にレイを後ろから抱き締めた時に、
レイは驚いて「きゃっ、」と声をあげました。

そして私の手を振りほどき、「いやっ、」と言いました。


、、、「いやっ」、そう言われて私の心は悪魔になりました。

私は力を込めてレイを抱き寄せました。
そしてレイを私向きにし、今度はしっかりと抱き締めました。

だんだんとレイの力が抜けていくのが分かりました。

観念したかのように、、、。


じっとしているレイ、

ぎゅっと抱き締めている私、



私はキスをしたくなりました。
そうすることが自然な状況になった、と感じました。


しかし、、、

しかし、私はレイに唇を重ねることはできませんでした。


なぜなら、、、

なぜなら、レイの瞳には涙が溢れていたからです。



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この物語はフィクションです。

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