J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年01月06日(月)    もうじきレイを車から降ろすという頃になって、

J (1.新入社員)

6. 初めてふたりで飲んだ夜 (13)


レイが一人暮らしだから、、、

だからといって、

私が何かを考えた、ということは決してありません。



レイは、、、

ちょっと躊躇したように見えました。


私はそういう雰囲気をすっと感じましたので、

「レイちゃん、オレが送り狼になるかも?、なんてことは絶対無いぜ。
 妙な心配は無用だよ。、、、へへ、それともなって欲しいかい?」

と、おどけて言いました。


レイは、「そんなぁ、」と言ってクスクス笑い、
「でも、工藤さん、遠回りになっちゃうでしょう?」と言いました。


私は、「大丈夫、それより君が心配だから、」と言いながら、
大通りに出て、タクシーを停めました。


「さ、乗って、乗って、」
私はレイをタクシーに乗せ、
「、、、えっと、運転手さん、○×町のほうに、」と行き先を告げました。



タクシーの中では運転手さんがしきりに話しかけてきました。

私は運転手さんの話に適当に応対をしていました。

その間は、先ほどのレイへの狂おしい思いも薄れていました。


しかし、いよいよレイの住む町に入り、

もうじきレイを車から降ろすという頃になって、

私はとてつもなく寂しい思いに駈られたのです。



私は急に無言になりました。


レイも、、、

黙っていました。



  < Pre  Index  New >    


INDEX+ +BBS+ +HOME+ 
この物語はフィクションです。

My追加

+他の作品へのリンク+・『方法的懐疑』(雑文) ・『青空へ続く道』(創作詩的文章)