おまえへ・・・
俺は風邪を引いていた 馬鹿は風邪引かないって言うけれど、それは嘘だったんだ
数日間、いろんなことを考えた 俺が死んだら、どうなるんだろうとか
まあ、単に風邪だけど そういうことを考える時間が山ほどあったと言うわけで
で、死ぬことを考えたら、面白いことに、今まで生きていることを確認する作業になった
俺たちは、生まれたとき、どんな赤ん坊だったんだろうとか どんな声を上げて泣いたんだろうとか
それぞれ、全く違う場所で生まれて育って でも、日本って狭い国だったからか、ひょんなところで俺たちは出会って だけど、どうして、おまえは俺を見つけたのだろう どうして、俺もおまえを見つけたのだろう
不思議な縁というか、使い古された言葉だけれど、そのとき、運命の糸が見えたのだろうか
重なった時間が、おだやかに流れてゆき 俺たちは、こうして今でも一緒に居るだろ 永遠、と言うのは言葉ほど簡単なモノではない
だけれど、流れてゆく時間が積み上げられてゆくと、いずれそれは永遠になるのだろうな
少しずつしか、重ねて行けない時間 砂時計の砂が、一粒ずつ、落ちるように 僅かだけしか、手のひらに受け取れないのだけれど でも、その確かな時間が、俺たちの手の中にある
時間ってのは、目に見えないけれど・・・確かにそこにある そして、少しずつ変わってゆく自分が居る
俺が死んでも、泣くなよ
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