10月3日の話し
この日もいつものように特に「何」って事はなく一日が過ぎていたのだが、家へ帰るバスの中で異変があった 大通りのある地点でバスが渋滞に巻き込まれ停車
こんなところでなんで渋滞するんだろう? と思いながらバスに乗っていたら、後方から緊急車両
ん?事故か?事件か? そんな風にざわめいたバスの中・・・
しばらくするとバスがのろのろと動き出し、さっきバスを勢いよく追い越していったパトカーから降りたと思われる警官が、人間信号機に変身中 人が信号の役割を果たしていると言うことは、信号が消えていると言うことだ 消えていたのは信号だけではなく、辺り一帯全部の電気だった
バス停で降りて家へ向かう途中には興奮状態の子供たちが走り回っていた 停電は大人にとっては面倒な状況なのだけれど、子供にとっては、非日常そのものが気持ちをハイにさせてくれるらしく、すっかり日が暮れて薄暗くなったのに、そぼ降る雨の中嬉々としてサッカーをする子供
電気がないとゲームも出来ない サッカーならボールがあればOKだ
俺は家の中で、何もすることがなくて 大震災の時に慌てて買った仏壇用のろうそくを出してきて灯してみた 揺れる炎の向こうに、3月11日・・・あの日が見えて、なんだか神妙な気分になった
停電は結局一時間半ほど続いて、文字通り「ぱっ」と電気がついた 非日常と日常の間に存在するものをしみじみと思ったりした
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