hazuki's diary

2006年09月28日(木) 偶然  (SSS)


「え〜っ!やだ〜奈津実ちゃん!!」

森林公園の芝生広場・・・
慣れ親しんだこの場所で、いつものようにおまえと二人で昼寝・・・


「久しぶり〜っ!すっごい偶然だね」
「本当、こんなところで奈津実ちゃんと会うなんて思わなかったよ」

俺を気づかっているのか、あいつは抑え目の声で話していた
俺は身体を起こさずに、目を閉じたままにしていた
久しぶりの再会を邪魔するのも大人気ないだろう・・・


「あれ?なんだ、そこの人は相変わらず寝てるの?」
「あはは、うんうん、相変わらずだよ」

相変わらず・・・?
俺はおまえと一緒に居るときに寝ていた覚えは無いぞ・・・
まあ、それでも本当に寝ていると思っているなら
望み通り、このまま寝ていてやるか・・・


「そっか、それじゃ・・・まずい?」
「う〜〜ん・・・でも、いいよ、起こしても」

ん・・・?
俺が寝ていると判定されると・・・
二人は何故かぐっと声のトーンを抑えて・・ひそひそと話を続けた


「本当?寝起きでいいの?」
「いいのいいの、いつもぼけっとしてるから、寝起きでもいいよ」
「確かに葉月って、いつもぼーっとしてるよね」
「ちょっと、奈津実ちゃんひどい!」
「何よ、自分でぼけっとしてるって言ったんじゃないのさ」
「私が言うのはいいけど、人に言われると悔しいの」
「なにそれ、もぉ、変なの〜!」

ひそひそ声の後に、くすくすと笑う声がしていた・・・

どうでもいいが・・・俺はぼけっとしているらしい
まあ、あえて反論はしないで居よう・・・
とりあえず、妙なかばい方もしてくれたから、許してやろう

俺は寝返りをして身体の向きを変え、ひそひそと話す二人を盗み見た


「でさ、葉月って寝起きで機嫌悪くならない?」
「うん、大丈夫だよ、怒ったりはしないから」
「じゃ、いい?」

あいつがこっちを見た・・・
そして、藤井に向き直ると、力強く頷いた



「続く」


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LM 葉月 珪 [MAIL] [HOMEPAGE]