| 2006年07月20日(木) |
秘め事・・・ 1 (SSS) |
雲の切れ間から僅かにのぞいた太陽が・・・ もうすぐ訪れる夏を感じさせるように水面を照らしていた 今日は久しぶりにあいつと一緒に森林公園に来ていた
「珪く〜ん、ほらぁ、早く早く〜!」
前を行くあいつが振り返って俺を手招きする あいつは、まるで散歩が待ちきれなかった子犬みたいにはしゃいでいた
「そんなに慌てなくても・・・」
逃げやしないから大丈夫だ
言葉を半分だけ口にして・・・ 俺はのんびりと歩きながら、あいつの背中を追いかけた
噴水広場をぐるっと遠回りすると・・・ 俺たちのお気に入りのベンチが見えた
公園の入り口から一番遠くて、不便で・・・ 景色も悪くて、噴水も見えない場所だから その東屋の下のベンチは・・・ 誰も来なくて二人でのんびりできる特等席だ
あいつはその場所へ到着すると、辺りをきょろきょろと見回した そして安心したように大きく頷くと
「珪くん・・・大丈夫かな?」 「ん・・・周り・・・確認したか?」
言うまでもなく・・・ 俺も周囲のチェックは怠っていない 辺りに人の気配は皆無だった 俺たちは並んでベンチに腰掛けて・・もう一度周囲をうかがった
「うん、誰もいないよ」 「じゃ・・・大丈夫だな・・・」 「でも・・・やっぱり、ちょっと恥ずかしいよ」 「それなら・・・やめるか?」
あいつは、困ったように少しばかり口を尖らせて ぶんぶんと首を横に振る
「だって・・・したい・・もん」 「俺は・・・いいよ」 「珪くん、本当に・・・いいの?」 「ん・・・おまえ、したいんだろ?」
あいつは少し頬を染めて・・・頷いた
つづく
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