hazuki's diary

2003年09月29日(月) 海と夜空(SSS)

そのとき・・・海を見ていた

真夜中の海は・・・真っ黒で、波の音だけが聞こえる
・・・そうだろうと思っていた
でも・・・、本当は違っていたんだ

真夜中の海には・・・満天の星がきれいにちりばめられて
キラキラ・・・・キラキラと光る
そして・・・細くて長い・・・三日月が
星空と・・・水面に・・・二つ

人が創った明かりの無い・・・世界で
俺の目に映るのは・・・何億年前の光なのだろうか
それが・・・永い永い旅をして・・・
こうして・・・水の星に降り注ぐ

気の遠くなるような・・・時間の中で
こうして・・・おまえに出会えたこと
こうして・・・おまえと海と夜空を眺めていること
それは・・・神様が俺に与えてくれた・・・奇跡なのかもしれない


「ねえ・・・何考えてるの?」

押し黙ったまま・・・星空と海を眺めていた俺に・・・そう問うおまえ
俺は・・・・気の利いた言葉を探したけれど・・・
結局・・・うまく言うことが出来なくて・・・いつもと同じ

「別に・・・なんでもない」

そんな台詞を言ってしまった・・
するとおまえは・・・急に俺の手を握り締め・・・こう言った

「今流れ星が見えたら、何をお願いする?」
「え・・・?願い事・・?」
「うん、私の願い事はね」
「ん・・・・」

おまえは立ち上がり・・・海と夜空に向かってこう叫んだ

「私は〜この人のこと〜〜
 愛してるー!あいしてるー!アイシテルーー!!」
「・・・え?」

「愛して欲しいじゃないの
 私が、あなたのこと、愛していたいの、ずっと」

まっすぐに俺を見つめる・・・その目は真剣そのもので
何一つの迷いも無くて・・・そして・・温かな光をたたえていた

俺は・・・愛しい女の瞳を見つめる

「俺・・・おまえのこと・・」

それ以上は・・・言葉に出来なくて・・・
ただただ・・・強く抱きしめて・・・
熱く・・口付けを交わす

体温が・・・じわじわと俺の胸に伝わってきて
俺の心の中まで・・・温かくなった

波の音だけが・・・ざわざわと繰り返して
月と星の柔らかな光が・・・俺たちを包み込んだ

そして・・・声にならない言葉を温もりと共に伝えよう

『好きだよ・・・今までよりずっと・・・』

きっと・・・俺の心の声は・・おまえに届くはずだから


END


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 拍手をここにも置いてみた・・・思う存分使ってくれ



LM 葉月 珪 [MAIL] [HOMEPAGE]