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2007年09月24日(月) 青梅

月曜日は彼氏のいとこのシゲオくん(といっても多分35歳くらい)の誘いで、青梅に行った。

シゲオくんは大学時代に本を出して以来ずっとフリーライターをしていて、自分の著作を出版しながら生計を立てているすごい人だ。得意分野は旅行ルポで、ここ2年間は奥さんと2人で世界中をぶらぶら旅していたという。

どんなジャーナリストがくるのかとドキドキしながら青梅駅で待っていたら、コアラのイラストの入ったぐだぐだのTシャツを着た大人が近づいてきて、「こんにちは」と頭を下げる。足もとはなぜかビーチサンダル。私はひとめで、大好きになった。

なぜ青梅かといえば、みんなで河原にいってバーベキューをするのだという。メンバーは私たち以外に、シゲオくんの大学時代の同級生。なんとなく男の人が数人集まってくるのかと思っていたら、同級生はすでに家族持ちで(歳を考えたら、そりゃあそうなんだけど)私たちを入れると4世帯(?)―うち子どもが4人―総勢12人の大所帯になった。

シゲオくんの同級生だという人々がまた変わっていて、そのうちの一人は大手出版社勤務だというので襟を正しつつ対面してみると、今度は相手が「木村屋総本店」のパンの絵が描かれたTシャツを着ており(ヘンなTシャツの人、私好きなんです)、奥さんに「パパ! これ運んでよ!」などとことあるごとに怒られ、完全に尻にしかれている。その上子どもがどうしようもなくやんちゃで、特に末っ子の男子はお得意のち○こ出しをするわ、バーベキュー用の木を川に流して怒られるわで、現場はカオスだった。このカオスは私にとって本当に居心地がよく、その上河原で食べる焼き肉は、牛も豚もラムも、全部おいしかった。

そういえば。こうした幸せな家族の図を、私は久しぶりに見た気がする。子どもがたくさんいてにぎやかなせいもあるのかもしれない。特別おしゃれだったり変わったことをしたりするわけじゃないのに、家族が家族としてちゃんとまとまっていて、一人ひとりに存在意義がある。何年ぶりかで押入から引っ張り出してきたバーベキューセットをもって河原に来る、つまり私が育った家のような(失礼を承知でいえば)、平凡な、家庭。

帰りにシゲオくんに、「なぜ青梅に住むことにしたんですか?」と聞いたけど、「なんとなく」と言って教えてくれなかった。本当になんとなくなのかもしれない。だけど、「センスがいいよね」と彼と話しながら、窓の外が真っ暗な青梅線に揺られて帰った。


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