やはり未明に目が覚めて二度寝した。 ユニットバスの湯船が台形なのをはじめ、コンセントの 差し込みが割れていたり(危)、部屋の備品には一々 「持ち帰らないで下さい」と注意書きがあったり、 冷蔵庫がない代わりに発泡スチロールの箱を入れた 木製トランクを置いてあったり(保冷剤は貸し出し)・・・と ツッコミどころの多いホテルだったが、愛想は良かった。 食堂がないので朝食はおにぎりの包みを持たされて、 チェックアウト後は早々にサンクスメールが届いた。
午前8時半出発。この日も風は強かったが晴れた。 ここまで来れば当然、境港へ。 駅の方に行けば判るかなと市街を一周するうちに 美保関側の岸壁に行き当たると、水木しげるロードの 案内板を発見。 時間が早いかと思ったら、結構団体客で賑わっていた。 水木氏の人柄や多くの妖怪たちの愛嬌のお陰もあると思うが、 街中を埋め尽くすオブジェに商魂逞しいキャラクター商品の数々、 町おこしもここまで徹底すると面白い。 妖怪神社隣のグッズ屋で、お店のご主人に声をかけられた。 ご主人自身もライダーらしい。 先日、ねずみ男メットを被った女性ライダーが来たんだよと 写真を見せてくれた。 その人は僕の単車の大型版に乗っていたそうで、 マイナー車だけに嬉しい驚き。 記念館を廻って出ると、着ぐるみねずみ男と出くわした。 何故か笑いを誘われてしまう。路上でも意外に人気者だった。 他にも、鬼太郎や、山田とか山本とか呼ばれる類いの さえないサラリーマンが歩いていた。 道路を横断する時は見辛そうに左右を確認していた 着ぐるみたち。暑い中をご苦労様。 土産物屋で段ボール箱を貰い、買い込んだ品と 最早不要になったレインウェアを自宅に送り返した。
その後、米子を通って大山へ。 既に真昼だったが、上るに従って風が涼しくなった。 マイカーが多かったのは、休日だから仕方ない。 この辺りの車は自家用車・商用車を問わず、市街地でも山道でも 当たり前のように中央線をはみ出してくる。 殊に、大山のような急斜面でブラインドの切り返しで 対向車を気にしながら走るのは、気分よくはなかった。 関金方面に抜けると一転、道はなだらかで空いていた。 地蔵峠から日本海を望み、犬挟峠の道の駅で 境港で買った人形焼を昼飯代わりにした。 そこから先は、日陰もなくひどく暑かった。 倉吉市内で迷った後、予定通り泊村で海岸線に出る。 海水浴の混雑か? 青谷を過ぎて少し渋滞もあった。
 午後3時半、鳥取砂丘着。 広い。砂山に登って戻るだけで 30分かかった。 眺めはよかったが、座る所もなく、 水筒も単車に置いてきていたので 休まずに往復したら、当然ながら グロッキーになった。 予約していた近くの旅館に直行。
世間と連休が1日ずれていたのが 幸運だったようで、宿は12畳もある和室で 砂丘を見下ろす好位置だった。 昔、ツーリング先で転がり込んで、フロントに予算の心配を して貰った(苦笑)平戸の旅館でも思ったが、つくづく 一人旅には勿体無い。 こういう旅館の常で、風呂・トイレは共同なのだが、 早い時間に風呂に入ると貸切り状態でよい。 どうせ長湯はしないんだけど、他人に気を使わずに済む。 生ビールで宿の晩飯を頂き、1合瓶の米焼酎と ミネラルウォーターを買って部屋に戻った。 ずっと西国の海沿い暮らしなので、綺麗な夕日は見慣れている。 背景に砂丘と日本海があるというだけで、正直言って 過剰な期待はしていなかった。
ところが。
日が沈んだ直後、空一面が眩しく金色に輝いたのには驚いた。 辺りではヒグラシが鳴いている。 やがて夕焼け色に染まり、周りから徐々に闇が覆うにつれて 漁火の灯っていくさまを十分に楽しませて貰った。
本日の走行距離:190km
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