あずきの試写室

2004年05月10日(月) 「ぼくの好きな先生」

全校生徒がたったの13人。
年齢も3歳から11歳とばらばらな、
フランスはオーベルジュ地方の小学校を
舞台にしたドキュメンタリー映画です。

冒頭の雪景色にまずびっくり。
フランスというとパリの華やかな風景しか
浮かんでこない貧困な発想の私に、
こんな雪深くなる地方もあるのかと。
そんな雪道を思いっきり疾走している
スクールバン(バスに乗せるほど生徒がいないからね)。
いくら人がいないからって
そんなに飛ばして大丈夫なのかと
余計な心配をしちゃいました(笑)

生徒が通う小さな学校には
担任の先生がたった1人。しかも来年は定年。
そんなジョルジュ先生は、
子供たち1人1人に言い聞かせるように、
語っていく姿が、いいです。
相手が子供だからとお友達感覚というのとは違って、
ある意味手厳しいところもある。
生徒も、先生の話を聞きつつも
つい気持ちが別のところにいってしまったり。
それでも根気よく話す先生。

学校家庭と毎日を淡々としかし
暖かくすごしていく姿は、
自分も子供時分に帰って、
懐かしい気持ちがわいてきます。
13人の仲間は確かに少ないけれど
みんなの気持ちを占める割合は
きっと大きい。
自分が小学時代は1クラス40人もいて
しかも学年には5クラスも。
いつしか先生も生徒も忘れてしまって、
ただ懐かしいなあという気持ちしか残ってないけど。
こんな学校に通っていたら
きっと、大人になっても老人になっても
1人1人をきちんと思い出すことが出来るんだろうな。いいなあ。

ニコラ・フィリベール監督の他の2作の
「すべての些細な事柄」「音のない世界で」も見てみたいな。


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