あずきの試写室

2002年04月13日(土) 「ターン」

「スキップ」「ターン」「リセット」と
作家北村薫さんの時の3部作と呼ばれる
作品の中の一つ「ターン」の映像化です。

美術講師をする主人公が、交通事故に遭い
そこから別の世界に入り込んでしまうのですが、
その世界が辛いのです。
なぜならその世界とは
現実の世界とまったく同じ世界ながら
住んでいるのは主人公1人きり。
どこに行っても、何をしても1人。
そして、事故に遭った時間がくると
また同じ場所からスタートする1日。

主人公を牧瀬里穂さんが演じていますが
1人きりの世界の難しさを
丁寧に演じています。

SF映画や小説にも
同じ時を溯ってやり直すというテーマは
多々あり、
すぐに「リセット」という小説を
思い出したりもしたのですが
新たな切り口で
果たしてこの1人きりの世界がどうなってしまうのか?
という興味であっという間に
見終わってしまった気がします。

ハラハラドキドキという展開とは無縁な
心の内面の葛藤(しかし飽くまで冷静な)が
描かれていて、逆に心に残るようでした。

1人きりの世界の時の全く人が居ない
新宿や代々木競技場周辺の場面は
どうやって撮ったのかなあ。
パソコンで画像処理しただけ
ではありませんように。。


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