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【靖国】 2006年08月15日(火)

 終戦記念日の今日、小泉首相が靖国神社に参拝した。
 色々な方々にお会いして、政治のことで聞かれるテーマは、圧倒的に靖国参拝問題が多い。その次が「老人いじめ」(様々な負担増)。
 民主党では、靖国神社への首相参拝に反対、ということは党の方針として決まっている。それ以上の個別具体論(A級戦犯分祀や国立追悼施設など)は党幹部でも意見が別れている。
 私の個人的意見として、いつも、まず話すのは、首相が靖国参拝をやめても、中国の日本への態度はあまり変わらないのでは、ということ。中国は(少なくとも中国共産党は)、自分たちがアジアの盟主だという意識が強い。その裏返しで、日本への敵対意識は非常に強い。近年、経済的にも急速な発展を遂げ、経済大国日本に対する意識はますます強まっている。靖国参拝は、日本をたたく材料の一つにすぎないのではないだろうか。
 A級戦犯分祀論も、最近、多くの有力議員が唱えているが、しっかりと認識しなければいけないのは、決して政府の方針として強制することが出来ないということ。靖国神社も一宗教法人であり、政教分離によって自主性が守られているから、あくまで、靖国神社が自主的にA級戦犯を分祀してくれることをお願い出来るだけ。靖国神社が「分祀は不可能」と言っている以上、実現可能性は低い。
 3年前に静岡にもどってきたとき、久しぶりに久能山東照宮(徳川家康のお墓がある)に行った。本殿に、家康の絵の両側に織田信長と豊臣秀吉の絵が飾ってあったのを見て驚いたことをよく覚えている。宮司さんが「死んで魂になったら、敵も味方もないんです」と教えてくれた。仏教でも、死んだら皆、仏様になる。それが日本の伝統なのだろう。
 このような認識を持ちながら、靖国神社をどう考えるのか。最後に残る争点は、戦争責任をどう総括するのか、ということ。民主党でも勉強会を続けているし、私も更に見識を深めねばならない。


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