今週は「第一の嘘」を掲載させていただきます。
=以下引用= 第一の嘘 「東大文科一類または九大医学部に合格すれば、道が開ける」 二〇年以上前の日本では、真実でした。しかし、私自身の経験と、世界におい て日本が果たすべき役割の変化から、これが嘘であることが説明出来ます。 まず、私の経験からお話しします。私は、二〇〇〇年に東大の文科二類に入学 しました。入学して一番初めに感じたのは、「東大のクラスメイトより、附設の 仲間の方が、志が高く、魅力的だ」ということです。正直、がっかりしました。 また、経営を学びたいという思いで、文科二類に入学したのですが、経営の専門 の先生はほとんどいない上、授業は教科書を棒読みするだけのつまらないもので した。授業料は年間七〇万円でしたが、七万円の価値もありませんでした。私の 場合、紆余曲折があり、運良く工学部に転部することが出来、素晴らしい研究室 に出逢えたので良かったのですが、多くの東大生が、学歴以外の何も手に入れら れずに、無益な時間を過ごしています。(特に、文系)そもそも、大学側に教育 というサービスを提供するという意識が希薄であることが問題です。 一方で、ドリームインキュベータで新卒採用をしていると、高校卒業して、海 外の一流大学(ハーバード、マサチューセッツ 等)を卒業した日本人学生に会 うことがあります。彼らは、東大生とは、物が違います。話を聞くと、それも当 たり前で、彼らは、二〇歳前後の四年間を、言語のハンディーキャップを抱えな がら、アメリカ人、中国人、インド人と凌ぎを日々削ってきたのです。スタンフ ォード大学を卒業したある学生は、入学初日に、「教授から語学学校からやり直 せ」と言われたことに挫けずに、毎日、教授の自宅に通い詰め、最後は教授の一 番のお気に入りになったそうです。こういう挫折を乗り越えてきたという自信が、 彼らに迫力を与えています。 また、彼らは、稀少な人材なので、世界の一流企業から大人気です。東大の卒 業生は年間三、〇〇〇人もいますが、海外の一流大学の日本人卒業生は、MBA 等の社会人向けコースを除けば、一〇〇人もいないでしょう。スタンフォードの 大学院を卒業したばかりの二十七歳の友人に、オラクルからマネジャー職で、年 俸一千万の提示があったという話も聞きます。 おそらく、五〜一〇年後には、日本のトップエリートが、東京大学を目指す時 代は終わっています。既に、桜蔭では、海外のオックスフォード大学などに進学 する人が出てきているそうです。また、中国の経済成長が続けば、北京大学や清 華大学も、今よりも優秀な学生が集まるようになるでしょう。真のエリートは、 日本の高校卒業した後は、ハーバード大学や清華大学を目指す時代になっている と見ています。 今、皆さんが、東京大学ではなく、ハーバード大学を目指すことを決めれば、 皆さんの人生は劇的に変わります。私が、附設の教師ならば、そのように進路指 導しますし、皆さんの立場ならば、必ずそうします。 また、この一〇年のインターネットの普及により、世界の距離が、確実に縮ま りました。二〇年前には考えられなかったようなコストで、世界中の情報を入手 することが出来、世界中の人々と繋がることが出来るようになりました。例えば、 今回の原稿依頼も、轟先生から依頼メールが届いた三分後に、承諾の返事を書い ていました。私達が、男く祭で、社会人も含めた文集を作った一〇年前は、イン ターネットが普及し始めたばかりで、自宅に電話しても不在で捕まらずに、原稿 集めが中々進まないという状況でした。二〇年前だったら、もっと大変だったで しょう。 今は、海外の情報にも簡単にアクセス出来るし、海外人材ともすぐに繋がりま す。皆さんも、イチロー(マリナーズ)や中村俊輔(セルティック)をはじめと する、スター選手が次々と海外に移籍し、活躍している様子はテレビで見ている かと思います。これは、スポーツだけでなく、政治や経済でも、グローバルで活 躍する日本人はもっと増えてくると思います。 現在は、明治維新と同様に、政治、経済、社会が、大きくモデルチェンジする 必要があります。ただし、明治維新とは違って、単純に欧米の真似をすればよい というわけではなく、日本発の新しいモデルを自ら生み出し、世界に発信する必 要があります。東京大学の小宮山総長は、「日本は、『課題先進国』である」と 述べています。「課題先進国」とは、世界でまだ誰も解決したことのない課題が 日本には溢れているという意味です。日本には、エネルギー問題、廃棄物の増加、 環境汚染、少子化、高齢化、といった多くの課題を抱えています。これらは、資 源に乏しい狭い国土に、大きな人口と高度に産業化された経済を擁する先進国で あるという日本の特徴ゆえの課題です。近い将来、中国やインドが先進国の仲間 入りをした時に、同じ課題をかかることになりますし、エネルギーが枯渇すれば、 日本が培ってきた省エネ技術が、より注目を浴びることになるでしょう。原油高 になって、国土の広いアメリカで、燃費の悪いアメ車が全く売れなくなり、トヨ タが誇る低燃費のハイブリットカー「プリウス」が支持されるようになったのは、 その良い証左でしょう。 つまり、今後は、世界中が抱える問題において、日本がリーダーシップを発揮 していく必要性が出て来ています。しかし、日本人の意識は、まだまだ内向きで す。全人教育を掲げ、リーダーを育成する気概のある附設においては、是非とも 世界に目を向けて頂きたいと考えています。 私自身は、高校を卒業して以降、自分なりに道を開いてきて、二八歳で、東証 一部企業の中間管理職を務めさせて頂いてるものの、それは附設中高時代からの 延長上にしかなく、まだまだ大きなジャンプをしている感じはしません。これか らも日本にいればそれなりに頑張れるイメージは湧きますが、だからといって、 いつまでも日本にいても良いのかという疑問を持っています。三年以内には、海 外にチャレンジするつもりです。そのために、能面を彫りながら、日本文化を学 びつつ、英語の勉強を再度始めています。 ついでに、そうした観点から、もう一つ付け加えると、附設の卒業生のうち、 毎年七〇〜八〇名が医学部に進学している状況にも大きな違和感を覚えます。日 本は、少子化の影響もあって、今後の人的資源も決して恵まれるわけではありま せん。日本全体の産業の人的資源配分を考えると、優秀な頭脳は、もっと他分野 に振り分けるべきではないでしょうか。医療ももちろん重要な課題ですが、食糧、 資源、エネルギー等、日本には、より深刻な課題がたくさんあります。潜在能力 が高い皆さんには、重要なのに人材が枯渇している産業で、是非活躍して貰いた いと願います。「周りが医者を目指すから、自分もそうしよう」位の志望動機し かない人は、是非共、考え直して欲しいと思います。また、地方だと医者は、他 の仕事に比べて給料が高く、やりがいもあると思われがちですが、東京に出てく れば、もっと給料が良くてやりがいがある仕事はたくさんあります。 病を治すことよりも、病が少ない健全な社会を築く方が、ずっと価値があると は思いませんか。 第一の真実 「ハーバード大学または清華大学を卒業すれば、道は開ける」
=引用終わり=
いかがですか?なるほど、と思われた先生もいらっしゃると思うのですが、個 人的にはハーバードなどのアイビーリーグや精華大学、北京大学などの卒業生が 活躍するにはもう少し時間がかかるのではないかと思います。なぜかというと学 校という場所が極めて保守的だからです。
本校も例外ではないのですが、新しいことに対して否定的な先生が必ずいます よね。現在ICTでも苦労しているのですが、海外進学でもだいぶ苦労しました。 実は僕はアイビーリーグの学生たちとつながりがあって、彼らが海外進学に関し て興味のある生徒たちに無料で説明会を開いてくれる言ってくれました。ところ が本校の先生方の中に東大進学にこだわる先生がいらして海外進学をさせたくな いからそういった説明会は開くべきでないという結論に達しました。
広い世界の話を聞いた後に東大を選んだのなら別に否定はしないのですが、東 大に誘導するために世界の大学の生の話を聞かせないというのにはどうしても納 得できませんでした。そこで僕は個人的に久留米大学の教室を借りてアイビーリ ーグのブラウン大学の学生を呼びました。受講してくれてた生徒たちの感想は上 々のものでした。そして聴講してくれた生徒の中から海外進学をしてくれた生徒 もいました。彼女は十分東大に行ける成績だったので残念がる先生もいましたが 僕は彼女が世界を見据えた将来を選択したことが嬉しかったです。その活動を数 年間続け、他校の生徒たちが聴きに来てくれることもありました。
僕は教師は社会の潮流には気を配るべきだと思うのです。英語の先生であれば 世界の流れも知っていればなお良いのではないでしょうか。 今週も最後まで読んでいただき感謝!
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