きまぐれがき
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2004年04月18日(日) いのち

数日前のニュースで、ちょうどイラクの人質事件の行方を見守って
いるさなかに、作家の鷺沢萠さんの訃報が伝えられた。

いつもメールを下さる方が、鷺沢萠さんのWeb上の日記を読んで
いらっしゃることを知ってから、私も更新されるのを楽しみにして
ちょこちょこと覗いていたのだが、ここのところ体調がすぐれないよう
な記述に、それはひつこいお風邪のようで.....辛そうだなと思って
いたところだった。

自死と知って、ほんとうに驚いた。
若くて知性に溢れ、そのうえ美しい方なのだから、どんな生き方だっ
てできただろうに.....と思うのは、心の深みにあって取り除けない
苦しみを知らない者が、言う言葉なのだろうか。
4月9日を最後にもう更新されることのない日記、静に冥福を祈ろう。




玄関脇の金木犀に、鳥の巣があるのを見つけた。
テニスボールがやっと収まるほどの可愛らしい巣だ。
すでに巣立った後なのか雛の姿はなく、そういえばどこからか
ピィピィ鳴き声が聴こえてきたことがあったけれど、まさか頻繁に
人が出入りするこんなところに巣があるなんて思わなかった。

今まで、我が家の樹木の中に見かけた鳩の巣のように
「こんな危なっかしい巣で子育てできるのかい?」と心配せずには
いられないような雑な作りではなく、これから生まれる卵と、雛が孵っ
てから巣立つまでを心に描いて、お父さん鳥とお母さん鳥が

「ここの枝が尖っていて危ないわ」
「ここに青いビニールの紐を編み込んだら、丈夫だし見栄えがいいかも」

などとピーピーさえずりながら作ったのかもしれないと思わせる
とても丁寧にできた巣だった。
なんの鳥だったのだろう?


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