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2002年04月06日(土) 雪舟bon?



 何でこんなに人気があるんだ!行く前に風聞でちゃんと見られないとか、混雑がひどくてどうしようもないとかは覚悟していた。
 今を遡る、15年くらい前、パリの旧ギメ美術館で偶然雪舟の作品を見てから是非、一堂に会した雪舟を見てみたいと思っていた。ダリ、カラヴァジオ、などにも同様の共振・霊感を感じたことがある。ダリはスイスチューリヒの美術館で大回顧展を見ることが出来た。カラヴァジオも京都でまとまった展覧会を見ることが出来た。
そこで雪舟。昨日金曜日は欧州並みに博物館は夜八時まで開いている。夜八時までなら、客も夕飯時には帰るだろうと踏んで、5時半頃博物館の前に行ってみた。所が、京阪電車の方向から来る人の流れが引きも切らない。ここでなんだか嫌な予感がした。正面入場口からみると、テントが張ってあり、そこに人が並んでいる。聞けば、館の中に入るまで30分待ちだそうであった。陽はすでになく曇天、花冷えで肌寒い。
そこでもう暫く、近くのホテルの喫茶店で待つ事にし、ぎりぎりの6時半に入ろうと言うことにした…。
 さぁ、もう客足は遠のいたろうと、さっそうと乗り込んだら、今度は一時間待ち…。もうあとが無い。明日もあさって最終にも来られない。
伴侶と顔をつき合わせて相談。それでもなを見るべき哉否哉。そこまでして見たいか?という大問題。少し悩んで結論が出た。今回はあきらめよう。そう決まれば速い。さっさと入場口から敗退、そして、うらめしげに見た大看板「雪舟、没後500年展」の所に、小さく「次回展覧会は50年後」と書いてあった…。
その頃、約100才!黙って顔を見合わせた。そんな雪舟なぁ!
悪平等はやめないか?
混雑しそうな人気展覧会は4つに分ける。
1.禁ガキの日。
2. 大体60歳以上の人、体に不具合のある人の日。
3. VIP待遇、金に糸目はつけんでぇの日
要するに、この展覧会をゆっくり楽しみたい人のために、4・5倍の料金でもよしとする人達の日。
4. その他が、精神的高貴実際的倹約家、簡単に言えば貧乏人の日。
 学芸員は商売人ではないからこの辺の機微がわからんのだろう。

混雑の原因
自然交通渋滞というのがある。車の運転に慣れない人が、車の流れの中で、緊張のあまり頻繁にブレーキを踏む。それが敏感に後ろまで伝わり、交通渋滞を起こしてしまうと言う現象。これと同じ事が美術館で起こる。普段縁のない見物者が美術館博物館に出かける。するとそう言う客は、最初から頻繁に立ち止まる。かくて第一室がとても混み、館外長蛇の列となる。










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