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2002年01月24日(木) くじら、食べろ!!



 鹿児島県大浦町の海岸に鯨が十数匹打ち上げられた。うちの一頭が生きているので海に帰してやると言って、どこから金が出るんだか、動かすのに数百万円かかるクレーンでひっくり返したのはいいけれど、逆に呼吸器官が砂で塞がってしまい困っていた。茶番である。ついこの間まで鯨は、肉を食べない日本人の蛋白源であった。今はいろいろ食べるものがあるのになぜ鯨をたべるの?という人が時々いるが、それで行くと、アルコール類は十数種類あるから、ビールはいらないのか?食器は数百種類あるから、茶碗はいらないのか?人はそう単純ではないのだ。

 ペリーの黒船は十隻のうち、後ろ九隻は、捕鯨船であった。彼らは遠路はるばる日本近くまで、鯨油だけを鯨に求めてやってきて、開港をせまった。時は経って、「鯨がかわいそうだから逃がしてやる」という思想は、アメリカのものである。

 家畜は管理出来るが、海洋生物は管理出来ないからだとも言う。魚が嫌いで、海は魔物が住むと言って、海水浴で海に入り始めて、200年もたっていない民族が、そんな生意気を言う。日本人は太古から貝を食い、河豚でオッ死に、世界で一番小さい船で、遠くまで出かけ、糧を得て暮らしてきた。日本の漁師の勇敢さは海洋国の人達は良く知っている。そうして、海に関して学んできた。
 
 ちょっと前、西洋人は、南極に犬を置き去りは忍びない、生きられないからと勝手に判断して安楽死させた。片方で鯨を殺すなという。また片方で朝鮮に犬食はやめろと脅す。

今回の鯨は、自然の摂理で磁場の変化か、シャチの猛追か、はたまた三半規管にカビが生えた結果か、ともかく、神の恵みで打ち上げられたのだ。

どうして食べないのだ。みんなで神の恵みに感謝して、鯨の尾のみから、さえずり、鯨の皮(ころ)はおでんに、ひげは人形浄瑠璃の職人に寄付をすればいい。体の弱い子のために肝油も出来る。 

それを何百万もかけて、せっかく何者かから、逃げてきたのにまた追い返されるのだ。人はそれで満足だろうが、じゃあ何かい、200頭来たらどうするんだ!そのうちの一頭だけ追い返してよかったよかったと涙ぐむのか。
 
 村は今、それに対して拠出された費用の返済金がないという。テレビで騒いだ人達、助けに行って善行をしたと勝手に思っているもの達、それを偽善というのだ。もし、そうじゃないというのなら自分達の懐から、クレーン代その他数百万円を出してから言え。二日後三日後またそのくじらがやってきたらまた等しく同じ事をやる覚悟はあるな!!

日本人も鯨を今までのように食おう、朝鮮人もやめるなよ!タンコギ(犬食)。自分達の文化習慣は、他からなんやかんや言われて止めるものではないのだから。
ちなみに、そういう事を一番うるさく言うアメリカ人は、アメリカンバッファローを手前勝手で滅ぼした。自然のサイクルは、人が管理してどうにかしようとして出来るものではない。

 救いは、世界捕鯨協の会議では圧倒的に、日本の科学的態度と言い分が正論で、堂々と陣を張っていることだ。鯨は確実に増え、人が何年もかかって消費する鰯類を一飲みにしてしまう。このまま行くと、鯨による資源枯渇がはじまる。アメリカが昔やった、バッファローとワイルドローズの関係を繰り返すことになりかねない。










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