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2001年12月24日(月) 紐育〔ニューヨーク〕育ちの日本人青年



 一昔前、週刊ポストの一番後ろ頁のギャラリーにも取り上げられた事もある、新聞やちょっとしたものを売る、紐育街角のキオスクをスーパーリアルな方法で描いて、人気があった日本人画家がいた。名前はもう忘れてしまったが、その人と家族がBSだったかで、テレビインタビューを受けていた。今度の紐育テロに関してである。
戦争が本格的になって来た場合どうするか?という質問に対して、母親は「戦争は反対、息子には絶対行って欲しくない」といっていた。母親としては正直な気持ちだと思う。
そこで息子にインタビューがされた。息子は
「大学の友人達も、戦争になんか絶対行かないと言っている。自分も戦争は絶対反対だ」と、ここまでは誰にでも受ける意見だろうけれど、ここからがすばらしい。
「戦争に、個人的には絶対反対だけれど、国を守るためになら僕は行きます」とはっきり言った。なんか感動してしまった。
紐育在住の日本人画家の息子は、昔の日本人が当たり前におもっていた、自分達の家族の集まりが地域、地域の集まりが国土としてなりたっている事を知っている。だからそれを守るために行くのだと、ごく当たり前に答えたのだ。
 一方日本の若者は、自衛隊に入れば、その操縦する戦闘機で、国外へ自分だけ逃げられるからいいなぁと考える人がいる。
戦争をただ悪いものとしてだけ教えられてきた戦後の日本人は、戦争になったら「誰でも殺しても良い」と、どうやら思っているらしい人達がいるのだ。自衛隊を満期になって、民間企業に再就職した人に、勤める部下が「だれを一番に殺したいとおもっていますか?」と聞いたそうだ。

「戦争」は戦時国際法に基づいて、行(おこな)ってもよいと言うことを普通の日本人は知らない。国際的に否定はされていないのだ。戦争は人間が考え出した制度に近いもので、地球規模で、警察や法律がない以上、話し合いで解決出来ない場合どうしますか?ということから、それでは決闘いたしましょうというものだ。善悪の問題ではない。両方合意の上での決闘は許される。
付け加えて、
宣戦布告されれば、その国はうけてたつしかないのだ。

 民間人が国のためにと愛国心を掻きたてられて、徴兵され、戦争に行くようになったのは、あのナポレオン・ポナパルトの発明で、それ以前は金で雇われた兵隊(傭兵)が戦っていた。何らかで影響力ある国の内、世界で軍事の学校がないのは日本だけだ。
が、なんにも自慢にならない。なくて済んでいるのは、背後にアメリカがいるからだ。アメリカが日米同盟を止めたらと思うとぞっとした。
自立しようにも、もう土壌がないように思えるからだ。












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