2003年04月22日(火)
 『裸爪のライオン』 工藤静香 (コスモアースコンシャスアクト+思い出話)

先々週のニューロティカに続き(近日中にレポ書きたいっす。。。)
継続は力なりをしみじみ感じた、今日はアースデー。
清志郎さんと元春に会いに日本武道館に行ってきました。

共にアースデイ+このご時世ということでメッセージ色の強い
ナンバー中心。好きなことを好きにうたえる国でよかったとの
元春の言葉にうなずき、自由と平和をかみ締めながら
LOVE , PEACE , NO WAR!と唱え、一緒にうたってきやした。

他、夏川りみさん(歌うまかった)
及川ミッチー(喋りの間がいい!おもしろいぞ生ミッチー)
いんすぴ(ハーモニーはいいんだけど、リードボーカルが弱くイマイチ)
エベレストでゴミ拾いしてる野口さん(生中継!)などが出演。

清志郎さんに会うのはTIMERS以来12年ぶり、
相変わらず攻撃的で派手な元気なおじさんでした。

元春とのセッションになってからは、TOKYO FMとコスモ石油
の企画イベントだったからか、ななんとかの名曲
「トランジスタラジオ」と「悲しきRADIO」を続けて披露!

トランジスタラジオは、高校生の頃ほんっとーーーに大好きで
数あるRCの名曲の中でも、一番のお気に入り。
まさかまさかこうして生で聴くことができるなんて!
学生の頃から音楽が大好きなひとだったら、誰しも判る
珠玉の名曲。これを知らずして日本のロックは語れません。
いやマジで。

元春に会うのは、更に久しく私が15歳の時以来。
私はその冬のある日、家出して元春のライブに行ったのでした。


きらりんには出生の秘密というか色々込み入った家庭の事情が
ありまして、中高生の頃は育ててもらっていることにもの凄く
感謝しつつも、感謝に押しつぶされてぺしゃんこで
いいこの振りをしながら芯からいいこ・もしくは都合のいいこ
には決してなれず、日々家出することばかり考えている子供で

そんな時、当時文通していた友達に元春のコンサートに
誘われ、すごく行きたい!でも両親の許諾は得られない・・・

これはとうとう今まで暖めてきた家出計画遂行のきっかけ!?
今がその時!?と・・・その日からより現実的に用意を始め、
荷物は学校の部室に少しずつ運び(でも中身はかばん1つ分だけど)
アルバムだの日記だの、ぜぇんぶこっそりきれいさっぱり捨てて
(だから子供の頃の写真は1枚もありません)

当日は普通に学校に行き、部室で着替え仕込んでおいた荷物を手に
1時間半電車に乗って、ライブ会場のある街へ。

「Cafe Bohemia」のツアーは、
その日の私にものすごくフィットした選曲で、
アルバム発売前だったので初めて聴く曲も多かったけれど、
「WILD HEARTS」「STRANGE DAYS」
「月と専制君主」「YOUNG BLOODS」
「99 BLUES」「Christmas Time In Blue」
それからもちろん涙がこぼれた「SOMEDAY」も

どれもこれも私に染み入って、私は元春に自分の存在を
許されたような気がしました。うまく言えないけれど、
佐野元春は私を否定しない気がしたのだ。で、なぜか
このひとが私のおとうさんだったらいいのになぁなんて考えて。

一緒だった友人と深夜に別れて、その日はもう電車が終わって
いたので、翌朝一番で更に遠くの街へ乗り出すつもりで、
その夜の居所を探して、雪の積った真冬の慣れない街を、
フラフラと彷徨い歩きました。
さっき聴いて覚えたばかりのうたを口ずさみながら。

今振り返っても、私の人生の中で一番、
どんなものからも自由だった瞬間。

まぁ結局未明にみつかって連れ戻されちゃうんですが(爆)

今日、元春だけのパートになった時最初に演ってくれたのが
あの日も演ってくれた「STRANGE DAYS」

自分の中でささやかな自由を手にしたあの日の私が
今も私の中で、雪の積もった街を清らかに、軽々と歩いています。
同じ曲を聴いても、感じ方はあの頃とはずいぶん違って
きたけれど、確かにあの日の私があって今の私がある。


さて後日談。
「Cafe Bohemia」の発売日は連れ戻された翌々日、
うちの親は私にどんな言い方をしたんだか忘れたけど、
平日だけど、3日は学校に行かなくていいようなことを言ったので
発売日にひょうひょうと買いに出掛けました。

まぁ帰ったのは明け方だったし、それからなんか話し合い?
(怒られた・・・のかな?)とかしてて、ベッドに入ったのは
もう朝だったから、翌日は学校に行ける状態じゃないし、
結局暖房もない寒い駅構内で薄着で丸まって隠れていたもので
体調的に配慮してくれたんだろうなぁくらいに思っていて

「レコード買って来る」と言って家を出る時も、
うちのひとはなーんにも言わなかった。
どう扱っていいのか困ってる感じだったけれど
ちょっと自由になった私はあまり気にしてもいなかった。

レコードを胸に抱えて、駅で帰宅のバスを待っていると
たまたま普段は自動車通勤で駅でなんか見掛けたことのない
生徒指導の先生がひょっこり現れた。

私は「こんにちは」と普通に挨拶して先生をみると
先生はなんだか気の抜けた顔をして、言った。

先生「レコード買ってきたのか」
きら「はい!」(早く聴きたいのでうきうきしている)
先生「お前、自分が今謹慎中だって判ってるか?」
きら「・・・へ?私、外出ちゃいけなかったんですか?」
先生「あ〜・・・今から行こうと思ってたんだが・・・
   まぁ、いい。元気そうだな。」
きら「はい!もう早く聴きたくて聴きたくて」
先生「ちゃんと反省文書いてこいよ」

・・・うちの親、そんなことなんにも言ってなかったし
あたしゃてっきり自主的なおやすみだと思ってたのよ。

後で先生に謹慎中に外出が見つかって気まずそうな
そぶりもみせず挨拶されたのは初めてだって言われたよ
そりゃまぁ謹慎中だなんて知らなかったんだし
そもそも悪いことしたなんて意識、なかったもんな。

まぁそんな訳で
「明日もがんばろ!」



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