2000年11月24日(金)
 『Home Sweet Home』 MOTLEY CRUE (雑記)

その日私は開店と同時に渋谷の不動産屋にいて
せっせと間取り図とにらめっこ。
大金をはたいて借りるんだし、毎日を過ごす私のお部屋なんだもの、
絶対絶対一目惚れするくらいにお気に入りじゃなきゃ、やだ。

丹念にお昼くらいまで眺めて、空き状況を調べてもらっていざ出発。
この日の内見は、6件。
その内4件は隣の駅同士とか距離的に近かったので
電車を乗り継ぎ自分の足でみにいくことにして
残りの2件、間取り的にはこっちのが好きなんだけど
ちょっと駅からは遠かったこともあって、夕方合流して
不動産屋さんに車で連れて行ってもらうことにする。

内見って、楽しい。
楽しいんだけど、やっぱり疲れる〜
近いとは言ってもそれぞれ違う駅だし、各駅から徒歩10分としても
80分ぶんは歩いてるんだし、見終って自由が丘で迎えを待つときには
もう、かなりへろへろになってた。
ちょうどこの待ち時間に友人から電話があったんだけど
ごめん、話半分だった(苦笑)

いやもう今日はごはん食べて帰りたい〜暗いと部屋もみにくいし〜
今頃日本シリーズやってんのよね〜はぁあ・・・

5件目、車での移動はやっぱり楽、でも、もう、いい。
広いしいい部屋なんだけど、ちょっとだけ予算オーバーなのを
補う程の魅力はなし。大家さんが隣に住んでるし。

んで、6件目。
新築の物件なので地図にまだ載っていなかったから
仲介の不動産屋さんと私、この辺じゃないかとあてをつけて
探しながら歩き始める・・・さすがに足も痛いよ。

その時、狭い路地の向こうにオレンジ色の暖かいやさしい灯りが
いくつもみえて、なんだか、その一帯だけが疲れでぼんやりしてる
私の目には別世界に映ったの。夢、みたいだった。

この物件の玄関外や階段横にある洋風の可愛い照明は
全部燈っていて、宵闇にそこだけ明るくて・・・
しばらく外からぼんやり眺めた。ほんと、きれいであったかい。

「これですよ、ほら」と建物名の表示を指差す不動産屋さん。
8部屋中2部屋しか入居していないはずなのに、なんだこの明るさは。
ああ、これは共有部分だからこの電気代は管理費の一部なんだな、などと
せこいことも考えつつ、内見する前に私の心はほとんど決まっていた。

単身者用の物件って、たいていはひとがいなかったら冷たいものだ。
夜疲れた〜って帰ってきても、誰も待ってる訳じゃないし
真っ暗な部屋に入って鍵をかけて電気を付けて・・・
それが不思議なことに、建物自体が明るく迎えてくれるだけで
ずいぶん気持ちが違うのだ。

あの日へろへろだった私は、とっても癒されたし、今も毎日、
あの灯りがみえるとほっとする。
Home Sweet Homeだな〜などとのんきに考える。
寒いし、シチューが食べたいな、とか思ったりする。

東京に帰ると予告してからちゃんと家を借りてそれなりに
落ち着くまで(今も完全に落ち着いてるとは言えないけど)
けっこう時間がかかっちゃったけれど
街もおうちも、とっても居心地がよくって快適。

なんだかずーっと迷走と停滞の数ヶ月だったけれど(苦笑)
まぁ、それもあって今があるということで。
きららはとっても元気で、それなりに楽しくやってます。
サッカー観にいけるし♪へへ。

考えれば元に戻っただけなんだけどねー・・・
えっと、フランス直後くらいまでの私の状態に。
しっかり歳はとってるというのに(爆)
数少ない後悔の代償は大きかったな・・・2年半かぁ

この東京帰還計画の間私を何度も励まして勇気付けてくれたのは、
大好きな友人からのメッセージで、私の中で、魔法の呪文状態でした。
「大丈夫、がんばれる。」
素直に、うん、大丈夫、がんばれるって思えたのよ。
そんな開店休業中でした。

機会があったらぜひぜひきらりん自慢のSweet Home、
遊びに来てくださいね〜
ただし、えっと、駅は遠いです。故に

・そーんな2〜3km歩くのぐらい全然へーきぃ!
(お散歩するには最適な環境です。最寄駅だともうちょっとは
近いのですが、行きはよいよい、帰りは途中かなり坂があります)
・バスに乗り換えるのは抵抗ないし、待つのも平気〜
・荷台にきらら乗っけて2〜3km自転車漕ぐ気力がある
(幸い道はほぼ平坦です)
・自分が払ってもいいから、タクシーに乗ろう
・車で来る(幸い道は判り易いです)

というひとに限られます(笑)



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