さようなら。
昨日、ある方が亡くなった。 とあるBarのマスターで、とてもとてもダンディな方だった。 粋な方だった。優しい方だった。
職場の先生たちがよく通っていたので、わたしも連れて行って もらう機会が増え、それでマスターと仲良くなった。 行くとボックス席ではなく必ずカウンターに座り、マスターや ママと話すのが楽しみのひとつになった。
お店以外でも一緒に焼肉に行ったり、職場に遊びに来てくれたり そのたびに差し入れを持ってきて下さったりした。 いつも笑顔の方だった。
マスターはわたしを気に入ってくれていて、是非とも幸せに なって欲しいと、ある男性を紹介してくださった。 「あなたには真面目な年上の人がいいね」とマスターが紹介して 下さった方は、物静かで優しい男性だった。読書好きで、特に 『検死官』シリーズを全部読んでいたことで話は盛り上がった ものの、私とは縁がなく2回会っただけで終わってしまった。
それがちょっとだけ心苦しく、お店に行く回数が減った。 だけどたまに顔を出すと、いつも笑顔で迎えてくれた。 わたしの体調に合わせて、ときに優しく、ときに攻撃的で、 ときに爽快で、ときに泣きたくなるような切ないカクテルで いつもいつもわたしをホロホロと酔わせてくれた。
何年か前、パソコンで年賀状を作るのが難しいと嘆いていたので いろいろ教えたことがあった。つい先日も、本屋さんで今年の 年賀状のデザイン集を見て、「そういやマスター元気かなぁ」と 思い出していたのだ。まさか、まさか、入院されていたなんて。
なんだかとても寂しい。 あの笑顔にもう逢えないのかと思うと胸が痛い。 わたしの携帯の電話帳に登録されている人が、この世からいなく なるなんて。信じられないよ…。
どうかどうか安らかにお眠り下さい。 謹んでご冥福をお祈りいたします。
マスター今までありがとね。大好きだったよ。
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