イン・シャー・アッラー。
旅には旅ものでしょう!ということで、韓国に持っていった本は たかのてるこ著『モロッコで断食』でした。 『サハラ砂漠の王子さま』がかなり面白かったので、このたびの 韓国旅行まで読まずにとっておいたのでした。
結局は激疲れのため、半分も読めなかったので、今日イッキに 読み上げたのですが。なんだかラストでウルっとしちゃった。 たぶん私にしかわからないレベルでね。
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韓国から千歳空港に無事着陸して。 「無事に帰ってきましたよー」とY嬢もミニーちゃんも家族に 電話をしてた。私は両親が家にいないことが明らかだったので、 その傍らでボーっとしていた。その時不意に、ちょっぴり寂しさを 感じたの。原因はね、わたしを待ちわびている相手の不在。
仲のいい友人と楽しい時間を過ごしてきたのにもかかわらず、 まだ私は何かを欲しているのかと自嘲したりもしたりして。 本当に人間て、ないものねだりだよなぁ…。
『モロッコで断食』でたかのてるこはこう書いていた。
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モロッコをさまよいながら、私はずっと考えていた。 確かなものが欲しい!ファッションやグルメの流行とか、そういう 表面的な、次々に移り変わっていくものじゃなくて、もっともっと 確かなもの。もっともっと私を安心させてくれるもの。それは一体 何なのか、ずっと考え続けていた。でも、ずっと判らなかった。 そんなもの、この世にはないのかもしれないとも思った。 でも、私はやっとわかったような気がする。それは、たぶん家族だ。 カリッドはいろんなことを教えてくれたけど、彼と出逢ったことで 一番気づかされたのは、家族のもたらしてくれる安らぎだった。
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私が欲しいものもこれだ、きっと。 家族はいる。父も母も健在。甥っ子もできた。 だけどわたしはまだ欲しいのだ。もっと確かなものが。 私を絶対と思ってくれる相手。夫でも子供でも。 家族でなくてもいい。私を安心させてくれる場所。 ここにいていいんだと思わせてくれる場所。
友達が多くていいねとよく言われる。 えぇ、幸せですと答える。自分でも心から幸せ者だと思う。
だけどときどき不安になるのは、わたしの心が逆ピラミッドの形を しているから。基盤がしっかりしていない。 だからいつもじりじり不安がる。だからいつもゆらゆら揺れている。
こんな私に絶対的な誰かができるのだろうか。 運良くそういう相手ができたとしても、その気持ちはずっと続くの だろうか?続きっこないような気もする。 いろんなことに臆病になってる自分に。 胸を張って生きてるようで、実は猫背な自分に。
そういうことをつらつら考えながら読み進める。 するとたかのてるこは最後にこう記すのだ。
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私だけの家族が作れたらいいな。 できれば、浮気しないような、こっちも他に目がいかなくて済むような "永遠"なんて不確かな言葉が、互いに信じられるような人と。 それで、ひとつでも多く、楽しい思い出を作り合って死ねたらいいな。 一緒に経験できなくても、経験したことを話し合える人ならもっと いいな。先のことはわからない。 ま、"イン・シャー・アッラー"(すべて神の思し召し)だけどさ。 ただ、今は、そう思うんだ。
-------------------------------------ここまで----
イン・シャー・アッラー。
いい言葉だね。 時々わたしを襲う不安を、たかのてるこは見事に指摘してくれた。 たかのてるこさんは今、そういう人に出会えたのかな。
読み応えのある本でした。 笑って笑って、最後にはホロリとさせてくれました。 この本に出逢えたのもイン・シャー・アッラーだったのかなー。
ま、考えてもしゃーない。 今までどおり、のんびりとやってくことにしますかね。
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